保育所入所待機児童数調査結果から
厚生労働省「保育所入所待機児童数調査2010年」によると、沼田市の保育所の児童待機数は47人である。全国でもっとも多い横浜市の1,552人に比べれば少ないように思える。しかし、群馬県内の他市のデータを見ると誰しも驚くだろう。
前橋市、高崎市、伊勢崎市、太田市、桐生市、安中市、藤岡市、富岡市、館林市、渋川市の10市は全て0人なのである。沼田市以外で唯一みどり市が8人である。なんと、群馬県12市の待機児童55人の約85%が沼田市に集中しているのである。しかも、2008年の調査では、21人(この時もワースト1)だったから、この2年でさらに悪化しているのである。
群馬県が特別に待機数が少ないわけではない。横浜の人口は約357万人と約5万3千人の沼田の約67倍であるから、人口あたりの待機児童数は沼田の半分なのである。全国的に見ても沼田が特別多いのだ。一般に、保育所入所待機児童数は、共働きが多く、人口増加率も多い都市部で多いとされている。群馬県でもっとも山間部である沼田市でこの数字は異常としか言いようがない。この結果は、悪政の賜としか言いようがない。
常軌を逸した非効率な委託事業ファミリーサポートセンターに象徴されているように、何も考えずに公費を浪費してきた結果がこんな事態を招いたのだ。ほとんど利用されないファミリーサポートセンターに委託費を垂れ流すくらいならば、保育所の充実に充てるべきだったことは明らかだ。
星野巳喜雄市長の責任は重い。それを放置してきた議会の責任も重い。しかしなによりも、こんな市長や議員を選び、好き勝手をさせてきた沼田市民の責任が一番重い。自業自得と言われればそのとおりだ。いいかげん、目を覚まして事実を見つめる必要がある。
なお、厚生労働省「保育所入所待機児童数調査2010年」は生活ガイド.comで見ることが出来る。また、2008年のデータは、駅などで無料で配布しているリクルート社の雑誌「スーモマガジン群馬10.27号」に掲載されているので、是非確認されたい。(杉山弘一)
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