教育長襲撃“殺そうと思った”8月15日 12時25分
15日朝、大津市役所で中学生が自殺した問題の対応に当たっている大津市教育委員会の教育長が、男にハンマーで殴られ軽いけがをしました。
男は19歳の大学生で、その場で逮捕され、警察の調べに対し「いじめ問題に関して真実を隠していると思い、殺してやろうと思った」と供述しているということです。
15日午前8時前、大津市役所の別館の2階にある教育長室で、澤村憲次教育長(65)が出勤した直後、部屋に入ってきた男に鉄製のハンマーで頭を殴られました。
澤村教育長は、目の上を切って軽いけがをしました。
男は教育委員会の職員にその場で取り押さえられ、警察に殺人未遂の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは、さいたま市に住む19歳の大学生で、警察の調べに対し「いじめ問題に関して教育長が真実を隠していると思い、許せなかったので殺してやろうと思った」と供述しているということです。
澤村教育長は、去年10月、大津市の中学2年の男子生徒が自殺した問題の責任者として対応に当たっていました。
自殺を巡って、大津市教育委員会は当初「いじめが原因とは判断できない」として調査を打ち切りましたが、学校が行ったアンケートに「自殺の練習をさせられていた」という回答があったことなどが、先月明らかになりました。
大津市長が「調査は不十分でずさんだった」と謝罪し、市役所には対応を批判する抗議の電話や脅迫する内容の手紙なども相次いで届いていました。
越市長“暴力は許されない”
教育長が襲われたことについて、大津市の越市長は「詳しい状況は分かっていないが、暴力は許されることではない。市役所は、市民が自由に出入りできるところなので、安全管理に難しさはあるが、教育長室の前に警備員を常駐させるなど見直していきたい」話しています。
教育長が襲われた市役所別館の2階は、教育委員会の事務局が入っていて、外部から自由に出入りができる状況でした。
大津市教育委員会の黒川弥寿夫教育部次長は「暴力は絶対に許されない。安全管理が今のままでいいのかどうか検討していきたい」と話しています。
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