星野部屋力士の知性
気になるブログ記事を目にした。星野部屋(沼田クラブ)に所属する久保市議による参議院選挙が終わって(1)である。ねじれ国会について解説をした記事だが、目に余る間違いがたくさんある。勉強不足もはなはだしく、これが沼田市民を代表する議員の記事なのだとおもうと恥ずかしい限りだ。以下全文を引用する。
7月11日、参議院選挙が行なわれました。
結果は与党が44議席、野党が77議席。
民主党が大きく議席を減らし、自民党、みんなの党が大 きく増やしました。
これで国会のねじれ現象が起こることになります。
このねじれ現象は今回で4回目との事です。
衆議院優越によっ て成立するのものは一定の日数の経過によって議決されますが、法律案や予算関連法案などは、参議院で否決されたら、衆議院で再議決が必要になります。ただ しその場合、衆議院の3分の2以上の議席が必要です。今の状況はそれだけの議席数が無いため、両院で一致できないものは執行できなくなります。与野党が一 致するものだけしか議案提出されないという考え方もできます。
しばらくは両院で異なった議決が行なわれたり、与党の過半数獲得に向けた協議等が行 なわれるのでしょう。
1 「衆議院優越によって成立するのものは一定の日数の経過によって議決されますが」
意味不明。両院の議決が異なった場合の扱いについては、大きく分けて、①人事院総裁や日銀総裁の承認など衆議院の優越がないもの、②法律案のように衆議院が優越するが3分の2以上の再議決が必要なもの、③予算、条約、内閣総理大臣の指名などのように再議決を必要とせず、衆議院の議決が国会の議決となるものの3種類に分かれます。久保議員は、①を忘れ、②と③を混同しているし、「一定の日数の経過によって議決される」とは日本語になっていない。
ここは、「予算、条約の承認、内閣総理大臣の指名および会期の延長については、参議院で衆議院と異なった議決をしたとき、または、参議院が一定の日数を経過しても議決をしないときは(前3者については両院協議会を開いても意見が一致しないときも)、衆議院の議決が国会の議決となりますが、」とするべきだろう。
2 「法律案や予算関連法案などは、参議院で否決されたら、衆議院で再議決が必要になります。ただ しその場合、衆議院の3分の2以上の議席が必要です。」
意味不明。予算関連法案も、法律案である。法律案と並列して記述する意味はない。また、参議院で先に否決されて衆議院で議決しない場合や、参議院で修正可決した場合も考慮すべきである。なお、3分の2以上の議席が必要とは意味不明。議席ではなく賛成だろう。議場では席に座っているだけで、賛否など考えたこともないのは、星野部屋(沼田クラブ)の議員だけだ。
ここは、「衆議院で可決し参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院で3分の2以上の多数で再議決をしたときに、法律となる。」とすべきだろう。
3 「両院で一致できないものは執行できなくなります。」
執行できないのではなく、法律とならないのである。なお、法律を執行するのは内閣であるが、法律がないのだから執行できないのは当然である。法律(条例)がなくても執行してしまうのは星野部屋だけだ。
4 「与党の過半数獲得に向けた協議等が行なわれるのでしょう。」
意味不明。これでは、与党と野党が協議して両院で過半数を獲得できるような法律案をつくるのか、連立に向けた協議をして与党が過半数になるようにするのかわからない。きっと書いた本人が解っていないのだろう。
久保議員は、沼田市議で唯一ブログ(コメントやトラックバックを一切受け付けないのには閉口するが)を書いて情報発信をしている。他の議員よりはやる気があるのだろう。だとしたら、星野部屋(沼田クラブ)など抜けることだ。寄らば大樹の陰で、やる気のない議員とつるんでいるから、こんなザマになるのだ。(杉山弘一)
参議院の選挙という沼田の外の現象に注意したことは、市会議員の知的水準を考えれば、上出来だろう。解説してくれたつもりが、己の無理解を暴露しただけに終ったのは残念だが、もともと頭が悪いのだから無理もない。もっとも沼田の内のことを書いたら、蜂の巣を突っついたありさまとなりクボケンの頭はぼこぼこにされるだろう。この男は常にあたりさわりのないことを書いて発信したふりをする。
これからの国会運営が、民主党にとって試練となるのは確かだが、野党の議員にとっても等しく試練となることは、意外に指摘する人が少ないようだ。過去の自民党総理は、安部、福田、麻生と三人続けて、ねじれ国会の運営に失敗している。菅直人首相も同じ轍を踏むのか、それとも、何らかの政策を実行できるのか、それが見所である。日本のありようは、立ち止まる余裕が最早ないところまできている。菅は、与野党を横断する指導力を発揮し、例えば議員定数の削減と議員報酬の改定など、反対することのできない問題から手を着け、それを突破口に国会運営をするしかない。そのとき、野党勢力が抵抗すれば、彼らを反国民的勢力として浮き上がらせ総選挙を浴びせて切って捨てる荒業が必要である。しかし、今回の消費税発言にみられたような軽率かつ軽薄かつ独善の菅のメンタリティーでは、そんな深い国会運営は望み薄のようだが・・・しかし民主党政権が存命する可能性は、反対すれば地獄が待ち受ける恐ろしい政策提案を野党に突きつける踏み絵国会を演出するしかない。
投稿: 峯崎淳 | 2010年7月24日 (土) 14:39
沼田市政に関する情報発信という点からはどうでも良い内容でしたが、あまりにひどいので批判しました。これを機に奮起してくれると良いのですが、萎縮させてしまい、逆効果でしょうか。
高柳議員もホームページを閉鎖したようですし、布施議長のホームページは1年以上もまったく更新がありません。沼田市第5次総合計画には、インターネットでの情報発信の推進が掲げられていましたが、市議がこれでは絵に書いた餅です。
投稿: 杉山弘一 | 2010年7月24日 (土) 15:58
批判を受けて萎縮するか、それを好機と捉えるかは志の問題ですから、沼田市を良くしたい、と市議を目指した初心を忘れないように願いたいものです。それを聞いてからもう6年ぐらい経つけれど、一向に良くなっているようにはみえないから、空回りしているんだか、所属部屋が悪いんだか。
法律(条例)がなくても執行してしまうのが星野部屋なら、法律があっても関係なく執行してしまうのが尾瀬一門の千明部屋ですね。どっちがいいんだか。
投稿: 木暮溢世 | 2010年7月26日 (月) 07:17
群馬県議会の視察予定だそうですが
1 調査目的
閉会中の委員会活動として下記事項について県外調査を実施し、今後の本県施策の進展に役立てます。
(1)芸術文化の振興と文化づくりの推進について
(2)保健・医療・福祉の総合調整について
(3)社会福祉・社会保障の充実について
(4)保健医療対策の充実について
(5)県立病院の充実について
2 調査期間
平成22年9月7日(火)~9日(木)
(財)今日庵(京都府京都市)
(社)平城遷都1300年記念事業協会(奈良県奈良市)
http://search.jword.jp/cns.dll?type=lk&fm=12004&agent=&partner=kaikatsu&name=%B7%B2%C7%CF%B8%A9%C4%A3&lang=euc&prop=550&bypass=1&dispconfig=
って観光旅行?
投稿: 市民 | 2010年9月 8日 (水) 15:24
市民さん、投稿はペンネームでかまいませんが、管理上連絡をさせていただく場合もあり得ますので、メールアドレス実在のものを入力して下さい(公表はされません)。
不審なメールアドレスの場合はコメントを削除させていただくこともあります。
投稿: 杉山弘一(管理人) | 2010年9月 8日 (水) 15:58
県議会の委員会の視察旅行に対する私の見解は、左サイドの県議会宴会費用返還請求事件(最高裁のサイトにリンク)の原告の主張に詳細に記述してありますのでご覧下さい。
宴会目的で温泉地に宿泊する県内視察は廃止されましたが、県外の視察の実態は似たようなものでしょう。裁判での、奴らのとんでもない主張を読めば、県民の目の届きにくい県外で宴会をやらないはずがないことが想像付きます。
投稿: 杉山弘一 | 2010年9月 8日 (水) 16:08