県議会は伏魔殿
市長に対する不満が渦巻いていたにもかかわらず市長選が無投票に終わった。その原因はいくつかあるが、対抗馬となるべき金子浩隆県議のふがいなさも原因の一つであろう。
17日の朝日新聞の報道はそれを示す一例だ。
県議会は16日、議員の調査研究のために支給された政務調査費の2009年度分の収支報告書を公開した。最大
会派の自民党(09年末まで29人、今年から31人)は延べ7人が海外視察するなどして1億620万円を全額支出。1月から自民党に合流したポラリスの会
(2人)も9カ月で540万円を使い切った。
政務調査費は議員報酬とは別に、議員1人あたり月30万円が会派ごとに支給される。全体の支出額は計約1億6657万円で、約263万円
が使われないまま返還された。07年5月分から1万円以上の支出に領収書の添付が義務づけられており、09年度の添付率は金額ベースで63・5%。今年4
月からは1円以上の全支出に領収書の添付が義務づけられている。
(中略)
自民党の金子浩隆県議(50)が北陸方面に視察旅行した際、妻を同伴し、夫婦2人分の宿泊費を政務調査費から支出していたことが分かっ
た。 金子県議は昨年9月、大型観光キャンペーン「新潟デスティネーションキャンペーン」の視察名目で、新潟、福島両県を訪問。自宅のある沼田市から車で出かけた。 金子県議の説明によると、政調費の支出が認められている「政務調査補助員」を運転手として同行させる予定だったが、急きょ来られなくなっ
たため、「妻に運転手役を頼んだ」という。 金子県議は新潟市内のビジネスホテルに夫婦で宿泊。2人分の宿泊費1万4545円を政調費で全額請求した。金子県議は16日、朝日新聞の
取材後、宿泊費の半額のみ請求する修正手続きをとった。「緊急だったので妻を補助員として申請していなかった」としている。
かつて、沼田市議会では政務調査費の使途が大きな問題になった。市議を経験しそれを知っているはずの金子県議がこの有様である。夫婦で観光旅行に行ったことはもちろん、このふざけた言い訳には呆れる。
以前、平成19年度、県議会議員の政務調査費を調べた。その時、金子県議が仙台方面への視察が多かったことが気になっていた。何を調べるのも仙台なのである。これほどまでに仙台に行くには何か理由があるはずだと思っていたが、その時は解らないままだった。そして、後になって解ったのは、当時子息が、仙台の大学に通っていたということだった。
残念ながら、金子浩隆も県会議員になってこういう体質がすっかり身についてしまったようだ。星野巳喜雄と同じ道を歩んでいる。市民の監視の目が届きにくい県議会は恐ろしい。伏魔殿そのものだ。巳喜雄のようになってしまう前に、辞職した方が良い。(杉山弘一)
浩隆、お前もか!沼田市議会の最大会派が結託して文書及び公印を偽造して政務調査費を騙し取った事件は、当然のことながら問題となり、こそ泥会派と名づけられた。最大会派は詐取した金員を返却することを申し出た。その後彼らが詐取した金員を本当に返したかどうかは、知らない。この事件は、沼田の市会議員の程度がいかに低劣であるかを如実に示した事件として市民は呆れた。呆れ果てた。次いで、市議会議長の布施辰二郎が、己の地位を利用して、市職員の雇用試験に介入し、不当に影響力を行使して筆記試験で抜群の成績だった候補者を落とし、縁故者を採用させた。この事件は、選挙によって選ばれたエリートたる布施辰二郎が、エリートとしての矜持に欠け、良心の何たるかも弁えぬ背徳者であることを如実に曝け出した。市民の目でこの事実を指摘されながら、布施はひと言の弁明も謝罪もしていない。(ブログ管理者に批判記事を削除してくれと要求し、ことわられた。)布施は、中学を出て営営と働き今日の地位を築いた人で、倫理やエリートの覚悟など教わる機会はなかった叩き上げの人だ。世間でみんながやっていることを俺はやっただけだ、と言うのもわからないわけではない。しかし、金子浩隆は違う。金子は京都大学法学部で学んだ男だ。中学だけしか出ていない布施とは違う。わずかばかりの政務調査費をごまかしたその責任ははるかに重い。国立大学で手厚い教育を受けた金子には、碌な教育もうけていない人間とは比べ物にならないほどの責任がある。
金子が本当のエリートなら、公金をごまかすことの意味は十分わかっているはずだ。それが、こそ泥会派まがいの恥ずかしい不正をする!恥を知れ!と言いたい。君の祖父の安平さんは、人格高潔な高士だった。君の義理の父包幸は沼田に大学を誘致する大きな夢を抱いていた。入り婿とはいえ、君は金子家の後を継いだ人間だ。廉恥の心だけでも堅持し、養家に泥を塗ることだけは慎みたまえ。峯崎淳
投稿: 峯崎淳 | 2010年6月28日 (月) 11:15
「わずかばかりの政務調査費をごまかした」
沼田市議会ではわずかばかりと言えましたが、群馬県議会は会派内の県議一人あたり月額30万円、年額360万円、総額1億8千万円/年ですからわずかばかりとは言えません。(これだけのお金を領収書無し、税金無しで使えるのですから)
ところで、群馬県政務調査費の交付に関する規程別表第1(第5条関係)に使途基準が定められています。
これによると、調査研究費の基準は以下の通り。
「会派が行う群馬県の事務及び地方行財政に関する調査研究並びに調査委託に要する経費(調査委託費、交通費、宿泊費等)」
ここで重要なのは「会派が行う」の文言です。金子県議は自民党という最大会派に所属しているので、会派が行う視察であったならば、誰かが都合が悪くても変わりは沢山いるはずです。どう考えても、妻を補助員としなければならない状況はあり得ないのです。
それなのに、「緊急だったので」という呆れた言い訳は、そもそも会派ではなく、金子浩隆が個人で行った視察であった事を証明するものです。ここだけとっても、使途基準違反であることは明らかです。おそらく、使途基準など読んでいないのでしょう。とても、法学部卒の議員とは思えない知性(リーガルマインド)の欠如です。
また、よりによって観光キャンペーンを視察とは。観光に行ったのでしょう。(仮に訴訟になると、「観光キャンペーンを視察するには、自らが観光を体験することが必要不可欠である。」なんて言い訳をしそう。)
それにもかかわらず、宿泊費の半額だけ返還するとは。こんな、みみっちいことして恥かしくないのだろうか。
投稿: 杉山弘一 | 2010年6月28日 (月) 13:34
09年1年間の大澤知事と県議45人の所得が30日、県条例に基づいて公開され、今日1日の新聞各紙に載った(昨年1月の県議補選で当選した山本龍と後藤新は所得公開の対象外)。それによると、知事の所得は前年より54万円減の2376万円。県議の平均所得は前年比101万円減1466万円で、記録の残る02年以来、過去最低だそうだ。
金子浩隆は前年より23万円減の1198万円(雑所得0、その他0)で、最も多かったのが原富夫(自民)の6273万円で7年連続のトップ。笹川博義(同)の2790万円、南波和憲(同)の2611万円と続く。ちなみに、順位で見れば金子浩隆の1198万円は45人中25位、自民30人の中でも20位、45人の平均所得を268万円下回っている。
まさか県議を務めようという金子浩隆の向上心が(あればの話だが)、順位をひとつでも上げたい、せめて平均所得を上回りたい、という下衆なものであるとは思わないが、仮にそうだとしても、2人分の宿泊費1万4545円を政務調査費で全額請求するとは、いかにもみみっちい。しかも、ばれたから宿泊費の半額を返還する? なに考えているんだか?
1円以上の支出に領収書の添付を義務づけるか否かが議論されたとき、政治家の質がそこまで落ちたか、と嘆かわしく思ったが、それを裏付ける奴が利根沼田にもいたってことだ。京都大学法学部卒が、高々7300円で、良心と誇りと信用を売り渡した。情けない奴。
投稿: 木暮溢世 | 2010年7月 1日 (木) 19:23