給食センター民営化の目的は不明
情報開示で書類申請した「給食センター民営化の必要性について」の回答が送られてきた。沼田市は給食センターを民営化する必要性として、次の三点を上げている。
1 未曾有の経済情勢や地方財政の悪化
2 昭和60年1月、文部省体育局長から「学校給食業務の運営の合理化について」という通知が、各都道府県教委委員会教育長に出されたこと。
3 調理業務費用が民間委託することによって節減されること(業者によっては2200万円の経費削減〈1社のみ〉、他の業者は今の費用とほとんど替わらない)
A45枚の資料が送られてきたが、給食センター民営化の理由は要約するとこの3点のみである。
私は、給食センターを民営化する理由としてはあまりにお粗末で、説得力に欠ける内容だと思われる。
先ず第一に、未曾有の経済情勢や地方財政の悪化と言っているが、単に沼田市の財政悪化が問題なのであろう。問題を他にすり替えているとしか考えられない。沼田市の財政悪化と書くべきである。
第二に、沼田市教育委員会は、昭和六十年の文部省通知を持ち出しているが25年前の通知がどこまで効力を持つか疑問である。昨今は食育教育への比重が、以前と比べ増してきている。例えば、福井県小浜市教委は「顔の見える生産者の野菜や米を、顔の見える調理員が調理すれば、子どもたちもきっとおいしいはず」と食育教育を推進している。食育教育に真剣に取り組んでいる自治体は、給食センターを民間委託しているところは少ない。25年前の通知に根拠を求めるのは、時代の流れに逆行しているとしか考えられない。
第三に、調理業務を民間委託することで、業者によっては2200万円の費用が節減されるとあるが、市の職員を解雇するわけではないので、むしろ赤字となる。
第四に、仮に市の職員を解雇して民間委託し、2200万円も節約されるというのは、安全性に対する疑問が伴う。
以上の理由から私は給食センター民営化に反対である。沼田市は行財政実施改革本部を設置している。給食センター民営化に関する検討報告書は、ここに提出するようである。給食センター民営化は行革のひとつのようだ。
行革を小中学生の給食から行おうとする沼田市政は、非常に問題である。学校の予算や図書館の図書購入予算もここ二年で、500万円以上削減されたと聞いた。行革は、先ず仕事をしていない市会議員の人員削減、市会議員、市長、教育長の給与の大幅カットからしていくことが筋道だと考える。行革はどこからするのがよいか。沼田市民全体にアンケートを取ったらどうだろうか。私は今、行財政改革実施本部メンバーの情報開示書類申請中である。(ざしきわらし)
沼田市行政改革推進本部設置要綱
http://www.city.numata.gunma.jp/reiki_int/reiki_honbun/ae20700801.html
にはこうあります。
第3条 本部は、本部長、副本部長及び本部員をもって組織する。
2 本部長は、市長をもって充て、副本部長は、副市長をもって充てる。
3 本部員は、振興局長、教育長、総務部長、民生部長、経済部長、建設部長、街なか対策部長、議会事務局長、教育部長、振興局次長及び市長が任命した職員をもって充てる。
昭和60年設置ですから。行政改革推進本部とは名ばかりで、これまでもこれからもまったく機能していないことは明らかです。給食よりも、こちらこそ民間委託すべきです。当然全員解雇が前提です。
投稿: 杉山弘一 | 2010年2月18日 (木) 22:03
「未曾有の経済情勢や地方財政の悪化と言っているが、単に沼田市の財政悪化が問題なのであろう。問題を他にすり替えているとしか考えられない。沼田市の財政悪化と書くべきである。」
まったく、その通りだと思います。
そもそも、昨今の未曾有の経済危機とはデフレのことです。一方、昨年度の給食費値上げの理由は諸物価高騰による食材費の値上がり、つまりインフレでした。言ってることが滅茶苦茶です。
市長、教育長が1年前に言ったばかりの理由をすぐにハンゴにする。それを議会でも誰も指摘しないから、エンコツな答弁で通ってしまう。沼田市はミゾユウの人材危機です。
投稿: 杉山弘一 | 2010年2月19日 (金) 07:00
朝日新聞(2/18)には、「沼田市は16日、財政健全化のため2年間続けてきた職員給料の5%減額を新年度からとりやめ、元に戻すと発表した。それに伴う人件費の増加分は退職者などの人件費分でまかなえるという。」とあります。 http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000001002180004
片品村の年間34、5億と比べれば、人口で10倍の沼田市が総額203億では、やり繰りは大変でしょう。にもかかわらず、職員給料は減額前の元に戻すという。さすが、人に優しい星野巳喜雄市長らしい。なんて皮肉は、市長が市政を後回しにしてでも、葬式には3度も4度も顔を出すことをありがたがる人たちには通じないのでしょうね。
1月には市民活動センターがオープンして、職員は減らさないまま給食センターを民営化ですか。で、削れるところは学校の予算や図書館の図書購入予算?
わかりやすいなあ。つまり、先の票より4月の一票、というわけでしょう。市民の目は、何でも選挙に結びつける、と先頃もこのブログに批判のコメントがありましたが、どう考えたって市長選対策としか思えない。
沼田市行政改革推進本部設置要項に目を通しました。昭和60年設置の古色蒼然にも驚きますが、第5条には、「本部の会議は、本部長が必要に応じ召集し、本部長が議長になる。」とあります。昭和60年といえば、日本中がバブル真っ盛り。そこから階段を転がるように落ちていった。当然、沼田市でも本部長が必要に応じ召集し、何度も会議が開かれたのでしょうが、いまや、群馬県で最下位に落ちた。つまり、沼田市行革推進本部は機能してこなかった。仮に、機能しての最下位とすれば、歴代の市長始め、本部員は、その能力が県で最低ということになる。そんな連中にただ飯食わせ、行政をまともにチェックできない議員たちを選んできた沼田市民は、偉いというか、お人好しというか、要するに、何を考えているんだか。
と、対岸の火事と笑っていられないのが片品村で、行政には無関心、違法だらけの事実を知ろうともせず、地縁血縁だけで金造を選んだ思考停止の奴らには、他山の石としろ、と言っても、わからないんだろうなあ。
投稿: 木暮溢世 | 2010年2月19日 (金) 22:04
木暮さん、記事の紹介ありがとうございます。他紙が書いていないと言うことは、市長は記者会見で説明しなかったけれど、朝日の記者に見つかってしまったと言うことですね。どうりで、予算案をホームページに公表できないわけです。
それにしても、巳喜雄氏は完全に箍が外れてしまったようです。もはや暴走と言って良いでしょう。
投稿: 杉山弘一 | 2010年2月20日 (土) 08:17
これも星野巳喜男の恰好つけと三選を狙った悪巧みだろう。民営化してムダを省く振りをしながら、実はムダを増やす。犠牲になるのは児童。質の劣ったものを食わせられる。子供は与えられた給食を黙って食うだけ。批判は滅多に出ない。星野は票にならない子供や弱者の便益をどんどん削り、選挙で票になりそうなところに鼻薬を利かせる。こんな男を三選するようでは、沼田に前途はない。
投稿: 峯崎淳 | 2010年2月26日 (金) 13:08