市民活動支援センターを考える(6)
21年度の目玉事業である「市民活動センター」が1月4日にオープンしたようだ。「ようだ」というのは、市がいつオープンしたかを一般市民に知らせていないからだ。
オープンから9日も経過した1月13日になって、市のホームページに「1月にオープンしました」と掲載されただけで、いつオープンしたかは書かれていないのである。ネット上では大東議員のやまびこニュースにオープン日が書かれているだけである。オープン日という重要なことも知らせないなんて、いったい何のためのホームページなのだろうか。
さらに、広報ぬまた1月号の記載には呆れる。繰り返すが市民活動センターは今年度の市の目玉事業である。それが1月4日にオープンするのならば、1月号の一番目立つところにオープンの案内を掲載すべきだろう。しかし、掲載されている内容は以下の通り報告書に提出についてだけである。
市民活動センター設立に関する報告書の提出
(仮称)市民活動支援センター設立準備会では、市の実情に合った市民活動センターの開設に向けての具体的な協議を行い、報告書を提出しました。詳しいことは、交流推進課協働推進係1内線76212へ。
オープン日を市民に知らせないことが報告書にある「市の実情に合った市民活動センターの開設」だとでもいうつもりなのだろうか。実状は、広報ぬまた1月号の原稿締切の12月中旬になってもいつオープンできるか決まっていなかったのであろうが、この財政難の折りに11月から3名の専属の臨時職員を雇用してオープンの準備だけをしてきたはずだ。それがこのザマだ。利用する市民の方を向かって仕事をしてこなかった事は明らかだ。税金の無駄遣いにも程がある。
さらに笑ってしまうのが、広報ぬまた1月号のメイン記事が「公民館まつり」の案内であることだ。スタート時に市民活動センターは類似の施設である公民館とかぶってしまったのだ。昨年8月に「市民活動支援センターについて考える(2)」で、センターなど新設しなくても公民館の名前を変えるだけで対応できると主張したが、そのとおりだろう。
また、2月13日に予定されているの芸能人を呼んでの記念式典にも呆れる。第1に、オープンから約40日も経過した時に行うとは遅すぎる。そして、元「殿様キングズ」とは内容も悪すぎる。市長の趣味を考慮しての人選なのだろうが、趣味が悪すぎる。
一体何のための、誰のための市民活動センターなのだろうか。これでは、臨時職員や市民設立準備委員のためだけのセンターでしかない。それにしても、市長や担当職員の広報能力、スケジュール管理能力の欠如には目を見張るものがある。これだけひどいと、この分野に精通した市民の力を借りる必要があるだろう。たしかに市民協働が必要だ。
しかし、沼田にはこの分野に精通した市民などいない?だったら、市が市民活動を支援して市民を育てればいい??? それが出来るくらいなら・・・そう、市民活動支援センターは循環論法の賜なのだ。
ここで名案がある。オープン記念式典の講師を努める芸能人が、NPO法人「命のつどい」理事長というのも何かの縁だ。市民活動センターの命を考えよう。同センターをいかに安楽死させるかを、オープン記念式典で考えるのが適切だ。(杉山弘一)
いろいろ否定的に書かれていますが、杉山さん、これはあなたの“価値判断”でしょ(笑)!?
市民活動センター、懐かしい。とっくに廃案になっていたと思っていましたが、まだ生きていたんですね。この件については去年8月、意義を認めない市民の目と「価値判断でしょ?」攻撃のコメントで、このブログがかなり賑わいました。私としては、細かい理由はいくつもあるんですが、本来自由であるはずの住民の活動に、なぜ行政が関わろうとするのか、という一点だけでも反対でした。行政が上から住民を管理していたいだけじゃないのか、行政が市民を育てるなんておこがましい、という思いが根底にありました。
専門知識をちりばめての「価値判断でしょ?」の反論もなかなか元気でしたが、あれも所詮は市民活動センターを「了」とする側の価値判断でしかない。そもそも人それぞれに価値観があって、その違いが意見の違いになるわけで、自分の価値観だけが正しいと決めつけての「価値判断でしょ?」攻撃は子供じみている。行政との距離が立ち位置に影響しての意見だとしたら、損得勘定も疑われ、ますます説得力を欠くことになる。
前原国交相が八ツ場を視察したときのニュースで、当初から建設に反対だった住民のコメントがありました。「50年以上かかってできないものは、初めから必要なかったんだ」。理論的根拠はありませんが、これはひとつの真理だと思います。500万の予算しかないから、センター長は生活の心配のない人を公募して、なんて大人の言うことじゃない。要するに、そんなものは必要ない、ということでしょう。 まっ、これも私の価値判断ですけれど(笑)。
とは言え、市民活動センターはオープンしたらしい。まあ、お手並み拝見ということでしょう。なぜ殿様キングスなんだか知らないけれど、賑々しい記念式典もあるらしい。
♪巳喜雄のためにィ〜守りとおォ〜したァ市民の操ォ〜♪ あ〜あ!
投稿: 木暮溢世 | 2010年1月23日 (土) 22:04
コメントありがとうございます。
「まあ、お手並み拝見ということでしょう。」
私も、そう思っていましたがスタートから想像以上にお粗末でした。
オープン日を知らせなければ、市民が利用するはずがありません。しかし、専属職員を3人も新規に雇用し2ヶ月も準備期間に充てながら、肝心なオープン日を広報ぬまたにも、ホームページにも掲載できない。何考えてるんでしょうかね。
その一方で、大金を使って元「殿様キングス」の講演です。しかも、講演内容が「見直そう!! 近所力・地域力」ですからあきれ果てます。わざわざ地域外から講師を呼んで地域力の重要性を語ってもらうというのですからね。
これでは、市民活動センターが必要だと言っていた方たちも困ってしまうでしょうね。
投稿: 杉山弘一 | 2010年1月24日 (日) 17:59
市民活動センターオープンのチラシが、回覧板で回ってきました。主な役割として、次の4点を上げています。
1.市民活動団体間や地域コミュニティーなどの交流や連携を図る。
2.コピー機などの備品を活用してもらい団体活動を支援する。
3.さまざまな団体の活動などの情報収集と情報提供、発信を行う。
4.ボランティア意欲のある個人や団体の設立・運営・法人化などの相談。
どう考えても従来の公民館活動で十分対応できるものであると私も思います。専属の職員を3人も置くほどの必要性はないと思います。
沼田市の財政は着実に夕張化しています。給食センターは、民営化に話が傾き、モニター参加者への報酬は今年から全額カットされました。給食センター民営化については、なぜ民営化する必要があるのか、情報開示を求め、現在書類申請中です。図書館の図書購入費等は400万円以上削減され、今までのように百科事典や新刊等が購入できなくなっているようです。
私は、学校給食の充実や図書購入費予算の確保の方が、市民活動センター以上に大変重要なものだと考えます。沼田市の政策は理解できません。
ざしきわらし
投稿: ざしきわらし | 2010年1月26日 (火) 22:35
沼田の図書館は利用率も高く、内容も充実していて、沼田が誇れる数少ない施設です。その図書購入費が400万円以上削減ですか。その金が、市民活動センターの運営費に回っているということですね。
市民活動の支援といいながら、せっかくうまくいっている図書館の予算を削減し、市民の知る権利を阻害しているわけです。いくら市長自身が本を読まないからといっても、これはないでしょう。削るところが違う。巳喜雄の政策は支離滅裂ですね。
また、宮崎嘉久氏や林浩安氏など市民活動支援センターを盲目的に推進してきた審議会の委員はこういう現実をどう思っているのでしょうか。こういった無責任な方々が沼田の市民活動を形骸化しているのです。まったく罪作りな方たちですね。
投稿: 杉山弘一 | 2010年1月26日 (火) 23:25
沼田市長ってすごいじゃないの
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/feature/maebashi1217255794900_02/news/20080801-OYT8T00957.htm
投稿: 市民の耳 | 2010年1月27日 (水) 14:54
今年度市民活動センター事業に5,194千円を計上している。市民間に「市民協働」が何たるか理解されていない中での見切り発車と言わざるを得ない。
12月議会で質疑対象になったが議員の勉強不足も浮き彫りになった様だ。オープン記念式典は「講演」のみなのか・・? 設立趣旨や事業内容(活動方針)の発表、質疑の時間はあるのか・・?知りたい。
筆者指摘の通り今年度の目玉事業としては立ち上がりから内容がお粗末だ。
投稿: 一市民 | 2010年1月27日 (水) 20:29
一市民さん、コメントありがとうございます。
市民協働を推進するための市民活動センター。そのオープン記念式典を行政単独で企画し、市民協働でやらない。支離滅裂なんです。
私は式典の必要性など感じませんが、仮に式典が必要ならば、その企画はセンターの利用者に委ね、行政は場所、資材などの提供に留めるべきです。それが、市民活動の支援でしょう。
しかし、実態は市民活動センターの職員が一般市民の活動ではなく巳喜雄のパフォーマンスの支援をして得意になっているのです。何のため、誰のためのセンターか明らかでしょう。
投稿: 杉山弘一 | 2010年1月28日 (木) 07:09