給食費値上げの真相
沼田市は、今年度より給食費を値上げした。一ヶ月、小学校は3580円から4200円へ、中学校は4300円から4700円になった。一ヶ月の値上げ額は、小学校620円、中学校400円である。沼田市教育委員会は、値上げの理由として、今般の諸物価の値上がりと昨春の外国産食材の問題に対応することをあげている。
しかし、物価が急に上がったとも考えられないし、それまで外国産食材を多く使っていたとも考えられない。外国産食材は、昨年より10%程度減っているだけである。そこで、給食センターに問い合わせたり、いろいろと調べたりするうちに次のことが分かった。
先ず、栄養士の間では、以前から改訂前の(小学校3580円、中学校4300円)の給食費では、給食を作るこことが難しく、再三給食費を値上げするようにと上司に申し入れをしていたこと。
次に、文部科学省からだされている食品構成量数値(小中学生が必要とする給食の摂取量のこと)というものがある。この公表値は文科省から平成17年に出ているが、沼田市は平成19年度になって見直した。その結果、小中学生の給食の摂取量を増やす必要があったことである。小学生の方が値上げ額が大きいのは、ここ17年間に小学生が必要とする、給食の摂取量が大幅に増加し、中学生の摂取量に近づいているためである。
沼田市の小中学生の今年度の大幅値上げの理由は、今般の諸物価の値上がりと、外国産食材の問題も全く影響していないわけではないが、主な理由としてはここ何年か給食費を見直さずに、ぎりぎりのところで給食を作っていたことや、食品構成量数値を見直さなかったことである。沼田市教育委員会が沼田市内の保護者に知らせた給食費の大幅値上げの理由は、本当ではなかったのである。沼田市教育委員会は職務の怠慢を隠ぺいし、ウソの報告書を保護者に配布したのである。 (ざしきわらし)
沼田市の給食は、これまで文部科学省が定める栄養値の基準を大幅に下回っていた。一昨年、群馬県が県内市町村向けの統一給食マニュアルを策定したことで、これがばれた。
市民に対して、この不祥事を隠蔽するのが値上げのチラシだったと言うことですね。
それにしても、議員、教育委員、給食センター運営委員、給食センター実施委員といった面々は何をやっていたのでしょう。おそらく、今でも真相に気づかないのでしょうね。こういう連中こそ民間委託した方が良い。
投稿: 杉山弘一 | 2010年1月 5日 (火) 08:15
デフレ・スパイラルの時代に諸物価値上がりのためという理由はなりたたない。それとも、そうした市場価格と関係のない仕入れをしているとしたら、その理由は何か?抵抗のしにくいことを見越して、値上げするのは卑怯な手法である。民間委託にしろ値上げにしろ、納得できる理由を求めて市民は声を挙げるべきではないか?
投稿: 峯崎淳 | 2010年1月 6日 (水) 23:04