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札幌の集団食中毒 殺菌不足が原因か
8月15日 4時0分

札幌の集団食中毒 殺菌不足が原因か

札幌市と周辺の高齢者施設でお年寄り100人が症状を訴え、このうち2人が死亡した集団食中毒で、原因となった白菜の浅漬けを製造した食品会社は「漬け込み作業の日にふだんの2倍以上の浅漬けを製造した」と話していることから、札幌市は、十分に殺菌できなかった可能性があるとみて調べています。

札幌市と周辺の高齢者施設では、今月に入って合わせて98人のお年寄りが相次いで下痢などの症状を訴え、このうち2人が死亡し、77人が入院しています。
この問題で、札幌市は、14日夜、市内の食品会社「岩井食品」が製造した白菜の浅漬けから病原性大腸菌O157が検出されたとして、浅漬けが原因の集団食中毒と発表しました。
札幌市によりますと、岩井食品は「白菜を漬け込んだ日は販売先のスーパーの特売に備えてふだんの2倍以上の浅漬けを製造した」と話しているということです。
漬け込み作業では、白菜を水洗いしたうえで、消毒液として「次亜塩素酸ナトリウム溶液」に浸すということで、市は、白菜の量が多かったために十分に殺菌できなかった可能性があるとみて、「岩井食品」の工場で当時の状況を再現して検証することにしています。
一方、問題の浅漬けは高齢者施設のほかにも札幌市内のスーパー16か所、ホテル3か所、飲食店9か所に納入されていたことが分かっています。
札幌市は、納入先を市のホームページで公表する予定で、浅漬けを食べて下痢などの症状が出た場合は、すぐに医療機関や保健所に相談するよう呼びかけています。
さらに札幌市では、今月11日に死亡した4歳の女の子からもO157が検出されていることから感染経路を調べています。

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