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2009年10月 8日 (木)

行政改革大綱に反する行財政改革

 広報ぬまた6月号の5ページに、「行財政改革実施に伴う本年度当初予算への反映状況をお知らせします」との記事が掲載された。それについて「行財政改革はまやかしだ(続)」のなかで、「削減した事業名を明らかにしなければ理解のしようがない。他の項目のところで公用車の整理廃止などというのは記載されているのだから、事業名を明らかにできない理由があるのだろう。例えば、乗り合いタクシーの廃止がここに入るのだろう。」述べたが、今回、事業名が明らかになったのでお知らせする。

 見直しされた事務事業は以下の通り驚くべき内容だ。

1 市民生活に直結しない事業
職員研修   約338万円→266万円に縮小
グラフぬまた発行事業    約125万円→廃止
市民カレンダー作成事業   約205万円→廃止
市政モニター事業       約9万円  →廃止
職員自主研究活動事業   約20万円 →廃止
職員提案推進事業      約4万円  →廃止
利根町健康まつり事業   約18万円  →廃止 
地域協議会運営事業    約59万円→約1万円
白沢菊花展事業       約4万円   →廃止 

2 費用対効果が悪い事業
乗合タクシー試行運行   約1209万円→約605万円(半年で廃止)

 市長は一体何のために行財政改革をやっているのだろうか。14億円の削減が必要なのに、これらを合わせても削減額は約1250万円でしかないのである。それなのに、こういった象徴的な事業をなぜ廃止縮小するのか。まったく意味不明だ。

 第1に、グラフぬまた、市民カレンダーをがどうして市民生活に直結しない事業なのか。印刷屋のための事業だったとでもいうのだろうか。
 第2に、行財政改革を実践するのは職員である。行財政改革が成功するか否かは職員次第である。それなのに、職員研修、職員自主研究活動事業、職員提案推進事業を削減、廃止してしまったら、誰が行財政改革をするのか。まして職員の給与を一律削減しているのである。こういったときこそ、職場に活力を与えるこれらの事業は、拡大しなければならないはずだ。そのための事業を削減しては悪循環に陥るだけだ。また、これは沼田市行政改革大綱実施計画にあげられた「職員の意識改革と能力開発の推進」に真っ向から反するものでもある。一方で、職員の能力開発をうたいながら、そのための事業を廃止しているのである。市長は職員の能力が自分より上がることが怖いのだろうか。有能な職員から提言を受ける勇気さえ失ってしまったのだろうか。そうでも考えざるを得ない。
 第3に、利根、白沢の地域協議会は地域内分権の柱である。それを縮小(事実上の廃止)することは地域内分権を止めると言うことだ。利根町健康まつり事業、白沢菊花展事業の廃止も同じだ。それなら、まず廃止すべきは年収約1000万円で仕事らしい仕事のない振興局長であろう。
 第4に、市政モニターの廃止も沼田市行政改革大綱実施計画にあげられている「市民参加の推進」に逆行するものである。

 これでは政策とは呼べない。行き当たりばったりの思いつきだ。愚策だ。こんな内容だから沼田市行政改革大綱実施計画にあげられた「情報公開の推進」に反する行財政改革だと解っているが、何としても市民に知らせたくなかったのだろう。(杉山弘一)

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ある朝目が覚めたら自分が毒虫に変っていた、というのが、カフカの「変身」の出だしだが、ここではそんなことは文学のテーマにはなりえない。なぜなら、ここに蠢いている連中はみな毒虫だからだ。自分の身の安泰だけを目指して、食い合いし、毒液を垂れ流す。こういう毒虫が予算をいじくるとこうなる、というのが、ここに示された例だ。毒虫は退治されなければならない。が、毒虫が毒虫の退治はできない。
正義感と廉恥の心と知性を併せ持った普通の人が必要なのだ。普通の人よ、出でよ!

杉山氏の行政への一連の指摘は真に理にかなっている。9月の決算議会で議員にはこの程度の質問はしてほしいのだが・・・・。
日本の政治は大きく変りつつある、従来のオネダリ行政から自立する行政の転換が求められる。財源の乏しい沼田は市長のリーダーシップ、職員の柔軟な頭脳、議員の行政チェク機能、そして市民の意識改革が必要だ。のほんとしていたらとり残されるだけだ。
市長は沼田をどんな街にするか目標を明確に発信していない、議員は当局の訳の解らない答弁に「おおむね理解した」などと言わず猛勉強して行政運営に鋭いチェクをする事だ。(少数の議員よく勉強しているようだが・・・)

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