闇に葬られた陳情
乗合タクシーの存続を求める陳情が否決された8月11日の市議会・民生福祉委員協議会の会議記録を情報公開請求によって入手した。陳情審査の部分の記録は以下のとおりである。
陳情の要旨と不採択との審査結果が書かれているだけなのである。誰がどんな意見を言い、どんな議論がされて不採択となったのかその経緯が一切記録されていないのだ。
「議論など一切しなかったのだ。」「議員は、陳情書を読むことさえしなかったのだ。」「いや、漢字が読めなかったのだ。」
これでは、そう思われても仕方があるまい。
また、「乗合タクシー試行運行休止に伴う利用者の支援措置に関して、民生部内関係各課による検討素案の説明があった。」とあるが、検討素案がどのようなものなのか一切記録されていないのである。
「検討素案などそもそも存在しないのだ。」「支援措置の検討などしていないのだ。」
これでは、そう思われても仕方があるまい。
9月3日の乗り合いタクシー存続陳情否決にも書いたが、民生福祉委員協議会は非公式・非公開の会議である。市民は傍聴することもできないのである。会議記録にこれだけしか書かれていないと言うことは、市民が議論の内容を知る術がないということだ。無知無能ぶりが市民に知られるのが怖くて、何としても議論の中味を隠したいのだ。そう思われても仕方あるまい。
市民が市政に参加する重要な手段である陳情がこのような扱いを受けているのである。これが、市民参加の推進を掲げる沼田市の実態だ。これに、何も疑問も抱かない議員は「知的脳死」状態にある事は間違いない。(杉山弘一)
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