千明金造は、村長選出馬を辞退せよ!
怪文書に始まった村長による産業廃棄物不法投棄疑惑に新たな展開があった。といっても、千明金造が辞職したわけじゃない。日本人の恥の文化さえ知らず、臆面もない金造は、ひと月後に控える村長選への出馬を辞退するつもりもなさそうだ。
9月議会の初日に萩原日郎議員から出たこの産廃不法投棄疑惑に関する緊急質問が議案として取り上げられることが否決された直後、金造が議長に記録から削除し、すべてなかったことにしてくれ、と言って本性を現わしたことは「千明金造は、即刻、辞職せよ!」にすでに書いたが、議会最終日の一般質問で、高橋正次議員が同じ主旨の質問をした。金造は、産廃は決して有害物質ではなく、以前やっていた工場でボタンの仕上げに使った磨き粉だと答え、早速撤去する旨の答弁をした。つまり、私がこのブログに書いたことを金造派が読んだかどうかは知らないが、真実を語った上で村民の信を問え、をこの問題に終止符を打つ逃げの手に使ったわけだ。村長派議員からの質問と、それに素直に答えた金造の答弁に、反村長派は面喰らったらしい。面喰らっている暇があったら、これが茶番であることぐらいすぐに読めよ、と言いたいが。
ちなみに、金造が投棄したボタンの磨き粉というのがこれだ。
この白い粉、風に飛ばされるほど非常に軽い。正確な成分はわからないが、火をつけると簡単に燃え、独特の黒い煙と鼻をつく匂いがする。何年も廃棄されたままのビニール袋は劣化し、簡単に破れる。破れたところからはみ出した粉が土と混じっても白いままであることから、石油製品らしいことはわかる。この袋が何層にも重ねられ、上から土をかぶせられ、金造から廃棄処分を依頼された、金造の娘が嫁いだ先の沼田の工務店の社長が言うには、そこに茂っていた茅の根から見ても、相当な年月が経っているということだ。金造やこの社長が言うように、土壌を汚染させるような有害物質ではないにしろ、石油製品だとすれば、何年経っても土とは同化せず、白い粉末のまま、たとえ千年後の人々にも古へのロマンも与えないだろう。
連休明けには、工務店の知り合いの沼田の産廃処分業者が撤去に来る予定になっているが、風に飛ばされるほど軽い粉が完全に撤去されることは考えられないし、工務店社長の読みでは、10トン車3台分ぐらいらしいから、白い粉が周辺に飛び散ることは容易に想像できる。仮に、飛び散っても金造の土地だから、かまわないということか。
この件に関する千明金造の言い分は、長い年月にわたって廃棄してきたが、その場所は金造自身の土地であり、完全に撤去するのだから問題はないというものらしいが、果たしてそうだろうか。
片品村例規集の冒頭、第1編総規、第1章村制にある片品村民憲章(平成元年10月1日告示第25号)「私たちは、明るく澄み切った空気と清らかな水、そして恵まれた観光資源と美しい自然を愛する片品村民です。私たちは、この村を生きる喜びに満ちる村、夢と希望に輝く村とし、後世に継承することを誓ってこの憲章を定めます。私たち村民は 1美しく恵まれたこの自然を守り生きがいのある村づくりに努めます。(3項略)1常に考え、研鑽をひろめ明るく住みよい村づくりに努めます。」に照らしても、金造の資質が村長として如何かなど、議論の余地もない。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年12月25日法律第137号)第12条第1項には「事業者は、自らその産業廃棄物の運搬又は処分を行う場合には、政令で定める産業廃棄物の収集、運搬及び処分に関する基準に従わなければならない。」とあり、第2項には「事業者は、その産業廃棄物が運搬されるまでの間、環境省令で定める技術上の基準に従い、生活環境の保全上支障のないようにこれを保管しなければならない。」とあり、県の「産業廃棄物処理基準」にも「産業廃棄物保管基準」にも、「自分の土地に埋めたんだから、よかんべえ」はないし、「何年も前のことなんだから、すべてなかったことにすべえ」もない。ちなみに、廃棄物処理法施行規則第8条第1項には「保管期間は、自ら処分するまで又は収集運搬するまでのやむを得ない期間のみであること。」と規定しており、ばれるまでの10年間が「やむを得ない期間」とは考えられないし、第7項には「保管数量の上限は1日の平均的な排出量の14日分である。」とあるのだから、10トン車3台分と見積られた廃棄物の量は、何をか言わんやである。その他にも、基準に定められた保管場所の囲いはないし、掲示板もない。まっ、9月議会の初日の「すべてなかったことにしてくれ」が金造の本音なのだから、村長派の議員とつるんで仕組んだ茶番で「キチンとかたづける」と答えたとしても、違法行為があったことは隠せない事実なのだ。
また、片品村廃棄物の処理及び清掃に関する条例(平成15年12月16日条例第29号)第2条には下記の決まりがある。
第1項 村民は、廃棄物の搬出抑制、分別排出及び再利用に努めるとともに、廃棄物をなるべく自ら処分すること等により、廃棄物の減量、その他その適正な処理に関し、村長の施策に協力しなければならない。
第2項 事業者は、その事業活動によって生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理するものとし、廃棄物の減量、再生利用その他、その適正な処理の確保に関し、村長の施策に協力しなければならない。
この2項とも「村長の施策に協力しなければならない」とあるが、村長の施策が「自分の土地だから、よかんべえ」、「何年も前のことなんだから、なかったことにすべえ」では、村長自身が条例違反を容認していることになる。
第3項には、「村長は、その区域内における廃棄物の減量、再生利用等に関し村民の自主的な活動の推進を図り適正な処理に関し必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」と規定している。この条文に照らしても、金造がやってきたことが、村長として疑問なのは明らかだ。
要するに、千明金造が長年にわたって産業廃棄物を自分の土地とはいえど、片品の山に捨てた事実と、それがばれたときの「すべてなかったことにしてくれ」という本性を見れば、金造には村長としての資質も資格もないことは明らかなのだから、村長の椅子への未練を捨て、来月の村長選への出馬を辞退することが、恥の文化を知る日本人としてとるべき唯一の道である。
(木暮溢世)
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