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【スポーツ】

馬淵監督 下妻と全打席勝負 敬遠したら松井に失礼

2012年8月15日 紙面から

 甲子園球場で14日に行われる予定だった第7日は雨のため中止、予定されていた2回戦4試合は15日に順延となった。順延は3年ぶり。決勝は1日延びて23日となる。試合を予定していたチームは甲子園球場の室内練習場で、それぞれ1時間半ずつ調整した。明徳義塾(高知)の馬淵史郎監督(56)は、酒田南(山形)のスラッガーに対して敬遠なしでの勝負を打ち出した。

 星稜の主砲だった松井秀喜(前レイズ)を「5打席連続敬遠」し、甲子園で大騒動を起こしたのが1992年。あれからちょうど20年も過ぎたのに、明徳義塾・馬淵監督には、敬遠策がつきまとう。降雨で初戦が中止順延となり、対戦相手の酒田南の4番・下妻貴寛捕手(3年)の強打ぶりに水を向けられた時だ。「全打席勝負しますよ。みんな、それ(敬遠)を期待しているんでしょうが…」。悪戯っぽい笑いを浮かべた。

 実は、馬淵采配はこの夏の地方大会決勝で物議を醸した。高知高の4番・法兼(のりかね)に対して2敬遠、4打席連続を含む5四球。球場は騒然とし「コラ!」とブーイングの嵐。それでも、「走者がいる場合は法兼と勝負しない」と事前に決めた策を貫いた。世間の声など気にせず、何よりも勝利を優先させる監督の姿勢はいまも変わらない。

 186センチ、85キロと体格に恵まれた下妻は右のスラッガーで、今夏の山形大会で5割5分6厘の高打率をマーク。しかし、馬淵監督は「打撃が粗いし、体が絞れていない感じで、穴も多い。4番より、3番(阿部光)の方がいい」と酷評した。さらに「そんなこと(敬遠)したら、松井に失礼」とも発言。甲子園で下妻を敬遠すれば、松井と“同格”になってしまうと言いたいようだ。

 こうなると敵の主砲は発奮しないわけにいかない。「松井さんほどのバッターではないから、勝負してくるとは思うが、ボクも松井さんのように明徳戦で“有名”になりたい」。その意気で、馬淵マジックに挑む。 (阿知波浩二)

 

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