アフガニスタンと沼田
アフガニスタンに侵攻したアメリカ軍が困っている。武力だけでは平和を回復できないことがわかって、インフラの整備に莫大なカネを使いはじめたが、カネを出せば出すほどますます暴力沙汰が増え、結果的にタリバンが勢いを強めるからだ。アフガニスタンの人々が貧困に喘いでいる。そこに、道路を造り、学校を建て、病院をつくることが、なぜ暴力をエスカレートさせるのか? それはアフガニスタンが部族社会であり、中央政府が腐敗しきっているからだ。アメリカがカネを出せば出すほど、腐敗した政府役人の懐が豊かになる。それはハミド・カルザイ大統領の縁戚につながる人々であって、それ以外の人々は決してそのカネにはありつけない。だから、アメリカがカネを出せば出すほど部族間の嫉視反目が甚だしくなる。
沼田の星野市長は財政が厳しいと常々言っている。定年で辞めた田島という総務部長は、夕張化するのではないか、と質問されると、そんなことはない、大丈夫だと、答えていたが、そう答える理由については何も説明しなかった。給食費などが値上げされ、乗り合いタクシーも廃止されるようで、市民の便益はいよいよ削られる一方だが、その一方で、職務権限の曖昧な存在理由がない振興局長に高給を払い続けている。星野市長は、いわば自分の部族のみを潤すアフガニスタンの腐敗した政府となんら変らぬメンタリティーなのだ。
アフガニスタンの部族社会は、必然的に政治権力の腐敗を生む。利根沼田は部族社会ではないが、村長派や市長派がポストを独占し、必要もないポストを設け、必要もない施設を新設して自分の票稼ぎをするのは、部族社会と同じである。こんな悪習は根絶しなければならない。公とはなにか、改めて問う必要がある。(峯崎淳)
議会では昨年度の決算審査が行われていますが、市長は、夕張化するか否かの指標である、経常収支比率、公債費負担比率などを市民にまったく公表していません。議会もそれを求めず、審査と称して市民感覚とは乖離した細かな数字合わせをダラダラとやっていだけです。
議会の決算審査でやるべき事は、どうしたら財政健全化への道筋を付けることができるかを市民生活との関連で市民に解る形で議論することです。それをやらなければ、財政民主主義は永遠に育たない。
投稿: 杉山弘一 | 2009年9月19日 (土) 07:40