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メンバーの裁判

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2009年9月13日 (日)

市議会傍聴記

 9月11日(金)市議会における井之川議員の市長に対する一般質問を傍聴した。
 まず、井之川議員が市民意提出制度を取り上げた。市長とのやりとりの概要は以下の通りである。

Q:平成18年制定の「沼田市行政改革大綱の実施計画」(21年度までの計画)に明記してある市民意提出制度の検討・実施は現在どうなっているか。

A:実施に向けて検討中です。

Q:具体的に実施時期を明言できないか。

A:実施に向けて検討中ということで理解していただきたい。

 いかにも決断力のない星野市長らしい答弁だった。自分で立てた計画なのに3年間何もやっていないのだ。もう、やる気がないのだ。しかしそれをはっきり言わない。
 休憩時間中に市長派の議員に感想を聞いたが、「やらないなら、やらないとはっきり言った方が良い。」とぼやいていた。

 次に、井之川議員は市民参加条例の必要性について市長の見解を聞いた。星野市長の答弁はこうだ。
 「時代の趨勢としてその必要性は認識しているが、このような条例は行政全体に大きい枠組みを課すものであるので、慎重にならざるを得ない。また、所謂、先進的考えの市民と地縁型住民とが混在している沼田のような地域では難しい面がある。」 
 前段は、星野市長がめずらしく本音を言った。どんな市民参加条例ができたにせよ、行政が窮屈になることは間違いない。なぜなら、それは、市民参加を理念だけでなく、行政機関の法的責任にまで高めるものだからだ。行政側に説明責任とか応答責任とかが生まれるものだからだ。星野市長はそれが嫌だといっているのである。市民が行政に意見を言うこと、行政の意思決定に参加すること、それが嫌だといっているのだ。市民参加の推進には反対だと言ったのである。
 後段は理由になっていないが、いかにも市民を見下した市長の本音が透けて見えた。

 さらに、井之川議員は、6年前の「まちづくり市民参加検討会議」の提言を取り上げた。

Q:まちづくり市民参加検討会議の提言を市政に活かしたか。

A:庁内で検討した。提言にあった市民活動支援センターは実現できる。

 これはひどい。私も委員の一人だった「まちづくり市民参加検討会議」は市民活動支援センターの設立など提言していない。たしかに、同会議では市民活動支援センターに関する議論をした。しかし、否定的な意見でまとまったのである。だから、同提言書には補足としてこう書かれているのである。

「市民の利便性と言う観点から、(市が進めようとしている)市民活動支援センターや有識者登録制度(人材バンク)が有効であろうことは否定しない。しかし、支援の対象となる市民活動の選別や有識者登録の権限を全面的に行政機関に与えてしまえば、行政機関に都合によい人間や団体のみが支援対象になったり、登録される危惧や情報コントロールの危惧も否定できない。制度の導入にあたっては、公募による第3者機関に判断を委ねるなど、行政機関が恣意的に関与出来ない制度にして、行政機関に対する自由な批判を妨げない配慮が重要である。」

 提言を無視した上、こういう嘘をつくから審議会に公募する市民がどんどん減っていくのだろう。
 さらに、質疑は続く。

Q:今の支援センター設立準備会の答申後改めて市民の声を聞く気か。例えば、パブリックコメントを実施するか。

(市長は即答できず、休憩を取って執行部で相談)

A:現在の支援センター設立準備会の答申に依って推進する。改めて市民の意見を聞く考えはない。

 市民参加を進めるための市民活動支援センターではなかったか。その内容を審議する審議会が非公開で市民の傍聴を許さないのにも驚いたが、市長が他に市民の意見を聞き気はないというのにはもっと驚いた。市民参加を否定しているのである。

 このように市民参加の具象化にネガティブな星野市長が、市民活動支援センターなるものを突出させて、なぜ先行させるのか。
 私には、市民活動をコントロールしたい、行政にとって都合の悪い市民活動を阻害したいからとしか思えない。市長がそうでないというなら、不特定多数のシビルミニマムと何が整合するのか、市民への説明を求める。(白井基勝)

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市議会傍聴記を参照しているブログ:

コメント

 市長の答弁は、今年度中に実施予定の行政改革大綱に現時点でほとんど手が着いていないということです。なぜ、自ら立てた計画に着手すらできないのでしょうか。
 大綱の始めにこうあります。
「国は、平成17年3月29日付け『地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針の策定について』を地方公共団体に通知し、より一層積極的な行政改革の推進を求めています。」
 つまり、国から言われたから大綱を造っただけなのです。行財政改革も開かれた行政運営も市長はまったく必要性を感じていないのでしょう。やる気など始めから全くないのです。いかに先延ばしにするか、ただそれだけに腐心している。
 こんな茶番はもうやめよう。

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