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【大リーグ】

イチロー 注文通りの三塁打 主将ジーターが「頼むで」と指令

2012年8月15日 紙面から

レンジャーズに勝利し、ジーター(左)と喜ぶヤンキースのイチロー=ヤンキースタジアム(共同)

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◇ヤンキース8−2レンジャーズ

 【ニューヨーク穐村賢】キャプテンの注文通りに打った!! ヤンキースのイチロー外野手(38)は13日(日本時間14日)、本拠地でのレンジャーズ戦に9番右翼で3試合ぶりに先発出場。新天地で初の三塁打を放つなど、2打数1安打でチームの大勝に貢献した。7回の右中間三塁打は次の打順の1番デレク・ジーター主将(38)から頼まれて放った一打。3回にはセーフティー気味の送りバントを決めたが、2度の得点機とも続くジーターがチャンスメークに絡み、当代の安打製造機で知られる“イチジー”コンビが躍動した。

 三塁ベース上では普段は感情を表に出さないイチローがベンチ方向を指さし、子どものような笑顔を向けた。今季6本目となった三塁打は、打席に入る前にジーターから指令されていたものだったからだ。

 「あの打席、ジーターは打つ前に『三塁打頼むで』みたいなことを言ってきた。まさかの三塁打でお互いびっくりしてた。三塁打って(なかなか)出ないからね」。7回先頭で迎えた第3打席で右中間を深々と破り、打った本人も驚きを隠せない。すると打席に入りかけたジーターもイチローにアイコンタクト。その直後に二塁打で応え、イチローを7点目のホームに生還させた。

 メジャーで初の9番だったが、3回には黒子の役割もきっちり果たした。無死一、二塁で回ってきた先制機に三塁前に送りバントを決め、「(ヤンキースでは)目の前でやらなきゃいけないことがはっきりしてる。そのわかりやすさはいいですよね」。走者を進めるとジーターが四球でつないで、2番スウィシャーの逆転満塁弾を呼び込んだ。

 9番での起用についてジラルディ監督は「5人の左打者をなるべく並べないようにしたいから」と説明。“新・定位置”の8番からさらに下位になったものの、右打者ジーターに直接つながる打順となったことで、2度の得点機を絶妙なコンビワークでつくり上げ、イチローは「ホント気持ちいいですよね」と満足げだった。

 思い描いていた勝つ野球を新天地で体現することができ、チーム内での自らの存在感も増しつつある。一球一打を心から楽しんでいた。

 

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