牧歌的なぬまたムラ
「基本的にはあれだけ大きい権利を擁している三井生命でございますから、なかなかこれは速やかな対応は大変だと思うんですね。それは、例えば、よしんば市に申し上げたようなことを第三者の民間の人に仮に話したとしても、それは私どもだから税金が発生しませんけれども、民間の方であれば、これは多額な税金が発生してまいります。したがいまして、ここのところは余りいろいろと思っている以上に私は大きな動きはなかなか出てこないのではないかと思っております。よしんばそういう大きな動きが出てくるとすれば、それはまた三井生命さんに負けず劣らず立派な方というんですか、そういう方の展開になろうかと思っております。したがいまして、私はそういう意味ではひとしきり落ちついていくのではないかと受けとめ方をしております。」
これは、今年3月9日の市議会でのグリーンベル21問題に関する市長答弁である。市長は三井生命からの寄附申し入れを断ったが、三井生命はその持ち分を第3者にすぐには売却できないと踏んでいたのだ。根拠もなしにである。
残念ながら、この判断が間違いであったことは3ヶ月も経たないうちに証明されてしまった。しかし、嘆いていてもはじまらない。市長の判断は、誤ったとはいえなんとも牧歌的でほほえましいではないか。明治大学大学院ガバナンス研究科で公共政策に必要な政策科学を学んでもそれに影響されず、こんなのどかな判断が出来るというのだから、のどかさは筋金入りだ。ガバナンスなどという横文字を振りかざして答弁する輩より、庶民的でずっと好感が持てるではないか。
こういうのどかで素朴な方をリーダーにした「沼田市」に住むことが出来て幸せだと思うことにしよう。いや、「ぬまたムラ」というべきか。
市長の言葉を意味のはっきり通じる日本語になおせば、「もらえば巨額の税金を払わなければならないGB21を買うような企業は三井生命に匹敵する会社であるから、おいそれとは出てこない。(だから、われわれが慌てる必要はない。)」括弧内が市長の本音で、タカを括っていた。三井生命が赤字を垂れ流すGB21を持て余し、「市なら活用する方法を見つけられるかもしれない。只で寄附するから研究してくれ。条件があるならそれも言ってくれ」と申し出たとき、素直に受け取らず、口車に乗っては大変だ、と頭から疑いの目で見、真剣に検討しようとしなかったのは市長である。断わらせるつもりで出した条件がみなクリヤーされてしまったときも、やっぱり駄目です、と、恥を知らない田舎ものの図う図うしさを丸出しにして、沼田の顔に泥を塗った田吾作ガバナンス!笑う元気もない。
田吾作ガバナンスの結果、GB21がどんな結末になるかだけが心配である。
投稿: 峯崎淳 | 2009年7月 5日 (日) 21:16
GB21の様な事業は、バブル期に沼田だけではなくさまざまな自治体で行われ、その多くが失敗しています。したがって、企業が持ち分を売却した事例もたくさんあるはずです。
その事例を調べあげ、売却までどのくらいの時間がかかっているか、どのような企業に売却されたか、その価格、税金はどのくらいだったか、その後どのような問題が起きているか、それに対して自治体はどのような対応をしているかなどを調査し、同時に三井生命の経営状況を調べ、また、売却についてどのような考えでいるかを聞き出す、その結果を分析して、沼田市の対応策を考える。これが、政策科学の手法であるはずです。
調査をすることなく、なんの根拠もなしに、希望的観測だけで政策を決める星野市長の手法は政策科学からはもっとも遠いものです。
投稿: 杉山弘一 | 2009年7月 6日 (月) 19:02