逃がした魚
六月七日に榛名カントリークラブでEUと日本の友好イベントがあった。今年で第七回を数えるEUが主催する公式イベントである。ベルギーのテレビ局を始め内外のメディアが多数取材に来ていた。費用はすべてEU持ちのこのイベントで高崎市はその名を世界に知らしめた。
これを見てつくずく悔しく思ったのは逃がした魚の大きさを見せつけられた思いがしたからである。平成十七年に横浜のドイツ学園で行われた第三回の同イベントの際、沼田少年サッカー団が試合に参加していた。試合終了後のレセプションでは当時の西田前市長がスピーチをした。私が小用を足していると、外国人が隣で用を足している。見れば、さきほどEUを代表して挨拶したベルンハルト・プッセEU大使ではないか。私は早速大使に声をかけた。暫く話をした後大使はそんなに沼田がいいところなら、将来のEU日本友好イベントの候補地にしたいから、沼田の案内パンフレットを秘書宛てに送ってくれないか、と頼まれた。私は事の重大さに気づき、一市民の対応すべき問題ではないとして、沼田国際交流協会事務局にこの旨を伝え、西田会長に面会して趣旨を説明したいと申し入れた。しかし、西田からは何の返答もなかった。彼はEU大使の地位がどれほど権威のあるものか、知らなかったのだ。プッセ大使自身が、関心を持ったことの大きさなど無論わからない。余所者扱いしている一市民の私などが、連れしょんで言葉を交わした相手などに大騒ぎするのは沽券に関ると思ったに違いない。そこが、尊大だと言いたいのである。そこが無知だと言うのである。少し勉強していれば、プッセの名前が出ただけで、すぐさま手紙を書く準備をしたはずであった。それを、西田は完全に黙殺したのである。
沼田の国際交流はこのような無知で傲慢な名士のおもちゃであってはならない。見識のある人間は知識に対して謙虚である。自分で判断できなければ、判断できる人を見つけ相談する。西田ごときの愚か者がいたために、沼田がチャンスをみすみす逃してしまったのが私には悔しい。因みに今度のEU日本イベントの日本側の後援者は、高崎市国際交流協会だった。主催は駐日欧州委員会代表部。高崎市の国際交流協会はどれほど満足していることか、その得意や思うべし。沼田の人間として、逃がした魚は大きかった、としか言い様がない。西田よ、市民に不明を詫び給え。
白井基勝
連れしょんしながら、EUの大使に話をするというのは、それだけで沼田には得がたい能力だ。そういう特殊な才能を持った人を余所者だというだことで黙殺するのは、沼田のためにならない。西田だけではない沼田のネアンデルタール人すべてに共通する亡び行くものの特徴はいわれなき傲慢さである。西田は交流協会の会長を辞めたようだが、今度の会長は前車の轍を踏むことなく謙虚を旨とすべし。国際交流の案件が生じたらまず白井基勝氏に相談してみなさい。きっとよい知恵をさずけてくれる。
投稿: 峯崎淳 | 2009年6月11日 (木) 22:14