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メンバーの裁判

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2009年6月 5日 (金)

だから言わんこっちゃない

JCの会員が未来を恐れ、仲良しクラブで訳も分らずはしゃいでいるうちに、怖れていたものの第一陣がやってきてしまった。どうやらハゲタカファンドがGB21ビルを買うらしい。最初は三井生命が自分の持分85%をフェリックス・インヴェストメントなる投資会社に一万円で売ることになるらしい。この会社は、品川駅前のホテルが黒字だったにも拘らず突然廃業を宣言した事件の黒幕である。品川駅前の一等地に高さが六階しかないホテルなど、いくら黒字であっても、資源の無駄遣いだというのが閉鎖廃業の理由である。もっと効率のいい土地の使い方がある。従業員は何の落ち度もなく、真面目に働いてきたのに、いきなり失業とは納得がいかないとして、自主的に営業を続けてきたが、裁判の結果、ホテル経営者の所有権の方が強いとの判決が出て、職場から追い出されれることになった。ホテルの建物は撤去され更地になる。

内部留保を積んだり、資産価値が高い会社を乗っ取り、高値で売り払うのがハゲタカファンドの商法である。徹底的に経済合理性を追求、血も涙もない。

GB21の資産価値は、固定資産税を算定する場合、四十億円程度と見られている。仮に一万円の代金と一億四千万円の取得税を払って手に入れたとしても十億円で売れればファンドは十分儲けが出る。ただし、現実には二十七人の持分を取得し、現在店子として営業している店を追い出すことが条件になる。そんなことができるのか? 仮に隣にある駐車場を閉鎖すればどうか? 閉鎖しなくとも有料にすればどうか? ビルに来る人の数が激減するだろう。店を追い出す方法は他にもあるだろう。

仮に100%の空きビルになったら買い手はつくか? 物売りに拘るからGB21は駄目なので、使い方を考えれば、使い道はある。たとえば、ハゲタカファンドから市が購入することさえ考えられる。十億円なら新庁舎を建てるよりは安いだろう。

ハゲタカが買うと聞いて喜んでいる人もいる。沼田に最も欠けていた合理主義の味をじっくり味わわせてもらえる、と言うのだ。だが、言っておくが、合理主義は厳しいぞ。自分たちの手で問題を解決する機会はいくらでもあったのに、いたずらに月日を無駄にしてきたことを反省すること。そして本当に問題解決を考えられる知恵者や識者を頑なに斥けてきたことを反省しなければならない。愚かさはどんなに積み重ねても知恵にはならない。今必要なのは知恵である。知恵は謙虚と双子である。まず謙虚になることだ。

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コメント

 都市開発、共有権者、テナントがこれまでもこれからも一度も債務不履行をしていないのならば、何も心配はないと思います。
 つまり、共有権者が管理費用など負担すべき費用を一度も滞納したことがなく、かつ、被担保債務(持ち分に抵当権が設定する原因となった借金)の返済を一度も滞納したことがない(滞納と同視できる追加融資も受けていない)場合は、ハゲタカファンドといえども、共有持分を取り上げるのは困難でしょう。
 また、テナントがテナント料をこれまで一度も滞納したことがなく、かつ、間に入っている都市開発(株)も三井生命に対してビルの賃料を一度も滞納したことがない場合は、ハゲタカファンドといえども、営業権を取り上げてテナントを追い出すことは困難でしょう。

三井生命が3月末の決算で1798億円の赤字を計上した。本業の基礎収支自体も創業以来初の赤字、さらに、忍者サブプライムローン担保証券による損失が膨らみ決定的な打撃となったもよう。
赤字のビルを持ち続ける余裕がなくなった。

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