財政状況のランキングを公表せよ
昨日は、税金がどのように使われているかを市民に知らせるには事業別予算管理が有効であることを述べた。しかし、財政状況はこの方法ではわからない。
では、市の財政がどのような状況にあるかを市民に知らせるにはどんな方法が有効か。
それは、他の自治体との比較である。類似自治体や県内の他市と比較し、順位を付けランキングを公表することである。そうすることで、端的に沼田市の財政状況がどの程度かを市民に知らせることが可能になる。
では、すぐに解るデータで、実際にランキングをみてみよう。
まず、もっとも基本的な財政指標である「経常収支比率」である。
経常収支比率は財政構造の弾力性を判断する指標であり、比率が低いほど弾力性が大きいことを示す。75%から80%未満は妥当な数値だが、80%を超えると財政構造の弾力性を失いつつ、おそらく100%を超すと財政構造が硬直化してくる。
沼田市の経常収支比率は、平成18年度104.7%、平成19年度107.0%である。これが、県内自治体でとのような位置なのか。最新の19年度は県が一覧表を公表していないので、財政統計研究所が公表している18年度で見てみよう。
なんと、12市中12位のドンケツ、39自治体中38位である。沼田より悪いのは今はもうない旧伊香保町だけだ。
次に、現時点での借金返済の厳しさを程度を示す「実質公債費負担比率」である。
実質公債費負担比率とは市町村の一般会計等が負担する公債費及びこれに準ずる経費の大きさを示す指標(H17 年度からH19 年度までの3か年平均で算定)である。これが18%を超えると借金をする際に知事の認可が必要となる。
沼田市の実質公債費負担比率は、19.4%(平成19年度までの3か年平均、単年度では20.0%)である。これが、県内自治体でとのような位置なのか、県が公表しているデータを見てみよう。
なんと、12市中12位のドンケツ、39自治体中35位である。
最後に、将来へのツケの大きさを現す「将来負担比率」である。これは、市町村が翌年度以降において負担することが確定している債務及び負担が見込まれる債務の大きさを示す指標である。
沼田市の「将来負担比率」は159.4%である。これが、県内自治体でとのような位置なのか、県が公表しているデータを見てみよう。
なんと、12市中12市のドンケツ、39自治体中36位である。
20年度については、このブログよりも先に市が広報ぬまたにランキングを公表することを期待する。
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