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愉快な文章   平松洋子さん

図書館で借りた本
『鰻にでもする?』 平松洋子
これが面白くってね
 
こんなくだりがあります   ちょっと長いですケド
酒好きにはもう、たまりません
 
カップ酒 我が人生の友
 
旅の連れのカップ酒は、外蓋つきが好みです。いったんはずしたら再装着不可能ではなくて、またちゃんとはめられる蓋つき。
 ひとくち飲んだら蓋を閉めて、自在に塩梅できます。でも閉めたそばから、おっとやっぱりひと啜り、あわてて蓋を剥ぎ取ることも少なくないのですが。
 蓋つきがうれしいのは、心おきなく自分のペースで飲めるから。ところが蓋がない場合、酒がむきだしになるのでホレ飲めヤレ飲め、急かされている気分に襲われ、落ち着きません。せっかくの道中がせかせかしてしまう。それに開けっ放しだと、列車の振動で波立ったりこぼれたりするので、油断は禁物です。酒は血の一滴。
 そのうえ、かばってもくれる。列車の座席で飲むとき、むやみに匂いを周囲に撒き散らさなくてすむのです。これはたいせつ。なにしろ四方に紳士淑女がお座りだ。密閉された空間のなか、昼間のカップ酒はビールとは話が違う、ほか〜んと漂う臭気、いや日本酒ならではの香気はどうやら妙に気分を逆なでするようなのです。知らぬうちに公序良俗を乱しているといわんばかり。
(野放図に太平楽な花見気分を振りまくなよ)
 何度じろりとにらまれたことか。
 だから、新幹線とか列車でカップ酒を飲むときは、ついこそこそしてしまう。悪いこともしていないのに、どうしても背徳の気分が拭えない。
 しかし、です。ほのかな罪悪感、これこそカップ酒最大にして最強の魔力と断言して憚らない。
 音も高らかに、またはこっそりカップ酒に手を伸ばす。
 ぽかっ。
 外蓋がついていてもいなくても、天にも昇る気持ち。もう有頂天です。「もっといい酒飲みなさいよ」と茶々を入れるひともいるけれど、うまいまずいの問題ではありません。このワンカップのひと瓶、極楽浄土へ誘ってくれる相手をわが手にしかと確保ずみ。目の前の事実にほくそ笑むわけです。
 つくづくカップ酒はえらい。時と場合を選ばず、幸福を連れてきてくれます。
 散歩に出かけるとき、バッグのなかにカップ酒一個忍ばせることがある。肉屋の軒先で買った揚げたてのコロッケをつまみながら、秋の空を見上げて公園のベンチでカップ酒。ああ、こたえられません。ビールなら気分がすかっとするところなのだが、カップ酒ときたら、ゆるゆるでへでへ、とろんとほどける。なにかがだめな方向へやわらかく崩れる。こういうとき、つくづく思うのです。おとなになってよかったな。
 いつだったか、真冬に初対面のひとと出張に行った帰りのことです。吹きさらしのホームで寒風に震えていたら、彼女が「あったまりましょう」と売店でカップ酒ふたつ、買ってきた。列車に乗りこんで肩を並べて酒を啜るうち、足先まであたたまり、すっかりほぐれて胸襟を開いて話しこんだ。一時間のち列車が終着駅に滑りこんだとき、彼女は思わずつぶやいたものです。
 「カップ酒は偉大ですね」
 厚い縁がくちびるに触れる。すると、まず最初に安心感が流れこむ。あとを追いかけるように
して、とろりと甘美なひとすじがくちびるを湿らせ、喉を潤す。あとはもう、ふわあっと訪れた緩みにからだをまかせておけばよい。
 きっと、おしまいが見えているからです。このひと瓶、ぱちっと最後の一滴まで透けて見えている。ほうら、これでぜんぶだよ。ひと瓶存分にお愉しみなさい。授けられたうれしさに、うまさ唇酔いも右肩上がり。
 カップ酒のほろ酔いは、だから、くせになります。いったん覚えてしまった悦びはもう誰にも渡せない。残りの分量を確かめながら自分を采配して、ちびちびいく。このいじましさが、またたまりません。
 
 
 
 
いやぁこんな風にカップ酒を楽しめるなんて・・かっこいい!!
私まだまだ青いわ・・・と思ったことです
 
イメージ 1
平松さんを最初認識したのは、クロワッサンのムック 『着物の時間』 でした
名前を覚えると、わぁ、あっちもこっちも大活躍の人
 
好きな着物本、10人10色の着物がたり  でも、魅力的な着姿
 
イメージ 2
 
 
 
料理研究家ですよね
 
各国の料理について書かれていたり、おもてなしについての記事があったり
 
そこで、着物姿がいいスパイスになってるな・・・と
 
 
立ち読みがほとんどなんですが、
いつしか、このひとの料理は酒に合うな・・・と思いだしていたのです
 
 
そこでたどり着いたのがこの文章
なんだか、うふふ♪ と嬉しくなりました
 
 
 
 
 
 
イメージ 3
 
この方の着姿で、最初にハッとしたのはこの足元
 
自分の着物生活も、お茶のお稽古用の垂れもの中心から、日常着の紬や木綿に悩みつつ手探りで移行中だったころ
 
 
この足元は、昔の記憶
祖母の足元!!
普段に着物を着るというのは、こういうことなんだって、妙な納得をしたものです
 
 
 
 
 
 
 
 
さ、土曜日
夫は義母の所へ   私は実家へ  お昼ごはんに台湾ラーメンを誘ってみるつもり
お稽古もあります   真之介も洗おうかな・・・・
①② は、仕事  ③は模擬試験
夜はボーイスカウトの菊面接  おっと・・・キャンプ視察もあった・・・
 
忙しい一日です   そろそろスタート!!
 
 

閉じる コメント(8)

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うわあ〜♪朝から楽しい気分ありがとうございました!!
大人の女性、お酒の愉しみ方、きもの姿、とっても素敵ですね
本、覗いてみますね(*´∀`*)

2012/6/30(土) 午前 7:42 百々

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うーん、確かに面白い!カップ酒を今すぐ呑みたくなってしまいましたよ(笑)
平松洋子さん、着物関係の本でよくお目にかかるから、お名前と着姿は見知っていましたが、料理研究家だったんですね。
この文章の方の料理興味がわきます。
早速図書館で探してみます。
ご紹介ありがとうございます!

2012/6/30(土) 午前 7:50 [ MISA ]

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普段はウイスキー党の私ですが、冬期の野営は日本酒、取り分けカップ酒はなんであんなに美味いのか、不思議ですね

C・Wニコルさんの「わが師、わが友 ウイスキー」を思い出しました。

2012/6/30(土) 午前 10:32 しゅう

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この方、知りませんでした〜
私も今度、気にして見てみます〜

この足元、こなれていながら上品ですものね〜

2012/6/30(土) 午後 7:03 雪の月

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いい意味での本当の酒好きなんですね〜。
新幹線で、隣に座ったじいさんが猛烈な勢いで酒を飲みだし、だんだん変な目つきで人を睨むので、気持ちが悪くて車掌さんに言って座席を移動したことがありました。
平松さんのように、周りを不快にさせない気配りを持ちつつ、楽しくお酒を嗜んでいただきたいものです。

2012/6/30(土) 午後 9:19 羽衣牡丹

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★ももさん、なかなかかっこいいですよね
スカッとしました

★MISAさん、たくさん出てますよ、お楽しみに

★SHUさん、あはは、そうですね 私は村上春樹でアイリッシュウィスキーにはまっています アウトドア用に車にはボウモアが常備してあります(もちろん泊まり前提でね)

★雪の月さん、青山の八木さんのものをよくお召です
凛とした方・・・お料理、簡潔で美味しいものが多いです

★牡丹さん、迷惑掛けず、うふふ・・・と楽しむ
いい大人の女ですよね

2012/7/1(日) 午前 7:46 真之介

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面白そうな本ですね。
カップ酒。うちのが好きですよ。
地方に行って見かけると購入します

2012/7/1(日) 午後 11:05 bet*gom*

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gomaさん、他のページもなかなか楽しいです
お勧めです

2012/7/2(月) 午前 6:15 真之介

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