夏の視察は北海道が定番
沼田市議会便り12号が届いた。
12月定例会の一般質問の要旨報告が柱だ。これによれば、多くの議員が市の財政問題について質問し、無駄使いをさせまいとしているようである。心強い限りだ。特に、大竹議員の経常収支比率に関する質問は的を得たもので素晴らしい。昨年10月11日に当ブログでも経常収支比率の上昇について指摘したがまったく同じ問題意識を持っておられるようだ。
市議会便りには、行政視察の報告もあった。これによれば、総務文教常任委員会が7月22日から24日までの3日間、札幌市、千歳市に行ってきたようだ。たしかに、他自治体の状況を知るために現地に出向く必要はあるだろう。しかし、北海道まで行く必要があるか。8人もの議員がぞろぞろと北海道まで行かなければならない視察だったか。
視察の目的を見てみよう。
札幌市視察の目的は地域住民が行政や企業と連携しながら、美しい景観づくり、魅力ある観光づくり、活力ある地域づくりをめざす取組を見てくることだそうだ。これじゃ、なんだか解らない。千歳市視察の目的は街づくり条例を中心とした市民協働によるまちづくりの推進の参考にすることだそうだ。これも、まったく意味不明だ。
こんなテーマでは視察など不要だ。少なくとも、札幌市や千歳市に行けなければ出来ない視察ではない。誰の目にも明らかだろう。
「夏の視察は北海道」議会関係者なら誰でも知っている常識だ。7月22日~24日と言えば季節は梅雨明け、沼田は猛暑である。一方梅雨のない北海道は一番良い季節だ。避暑にはもってこいだ。これが北海道に行った理由だ。まず、避暑があって、そのあとに視察目的をでっち上げたのだろう。事務局がアレンジする議会の視察などその程度のものだ。それが議会の常識だ。
しかし、この視察、いや慰安旅行のためにいったいいくらの税金が使われたのか?同行職員の人件費まで入れれば100万ではすまないだろう。これこそ無駄遣いの極地だ。問題はそれだけではない。議員がこんな無駄使いをしていては、いくら一般質問で、財政問題に言及しても迫力がない。この弊害は極めて大きい。職員は議員の慰安旅行をアレンジする、その見返りに議会での追求にてごころを加えてもらうのだ。議員と職員がこういうもたれあいをしている限り、一般質問でどんなにかっこいいことを言ってもパフォーマンスに過ぎない。職員は、心の中ではベロを出しているに違いない。
ここは、市民の出番だ。財政再建のため公金を浪費した総務文教常任委員の名を以下に公表しよう。真下恭嗣、田村喜久子、小野要二、高柳勝巳、相田昌夫、大竹政雄、星川嘉一郎、井田孝一の8名の議員だ。
なお、一般質問で、高柳議員は市の財政推計、適正化計画について質問しているが、こんな無駄な視察を止めることが、財政適正化の早道だろう。また、田村議員は、中学生の医療費無料化を求めているが、それにはまず無駄な視察を止めて、財政を適正化させることが必要だろう。さらに、大竹議員は、経常収支比率の増加について質問をしているが、無駄な視察費用が経常収支比率を押し上げていることを考えるべきだろう。
沼田市財政難の折り鋭い指摘。筆者は他の自治体を視察するのは善しとするが、良い事を「議員」提案し条例化したり、参考になった事例を実地するのが前提となる。何もしなければ税金の無駄使い。
視察報告は正副議長は熟読しているのか?めくら印を押すだけか。報告書(複製)を市民ホールに置く事を提案する。
投稿: 一刀両断 | 2009年2月 3日 (火) 22:26
市民協働の原則となる「(仮称)市民参加条例」を本気で議員提案しようとしているならば、視察の前にやらなければならない調査が山のようにあります。それに取り組んでいるなら、こんな抽象的な視察をする暇などあるはずがないし、北海道を選ぶ必要性など皆無です。
北海道に行ったということが、具体的な提案をする気など持ち合わせていないことの証明です。
投稿: 杉山弘一(記事投稿者) | 2009年2月 4日 (水) 18:19