茶色の朝
夏休みにおすすめの書籍です。フランク パヴロフ: 茶色の朝
フランスのベストセラーにオリジナルの絵と解説を加えた日本版です。
突然「茶色のペット以外は飼ってはいけない」という法律ができたことで起こる変化を描いた寓話で、わずか10頁ほどで小学生でも読めますが、たいへん奥が深い。
また、哲学者の高橋哲哉による解説も興味深い。
その一節を沼田にあてはめてみます。
今の沼田市では、こんな特徴的な言い訳が良く聞かれます。
たとえば、「市が決めたんだから、仕方がない」。
これではまるで、「戦前・戦中の日本と同様、「お上」の市にたいして、「下々」の「臣民」は黙って従わなければならないかのようです。
日本国憲法の「住民主権」の意味をよく考えてみれば、このような言い訳に根拠がないことは明らかです。
あるいは、「市長も一生懸命やっているんだから、あまり悪口を言うのもいかがなものか」。
権力者である市長の政治によって、自分自身がいつ、どのような実害を被るかもしれないのに、おそらくは地縁血縁の影響でしょうか、市長に「お友達感覚」をもち、その人間性に過剰な思い入れを抱いてしまう。そして、市長のすることに問題があれば批判するというあたりまえの行為を「悪口」と感じてしまう。
これでは、とても「茶色」の広がりをチェックすることは出来ません。
さて、明朝の沼田は何色か。
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