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2008年7月 9日 (水)

沼田国際交流協会の呆れた現実2

白井基勝です。少し話題が古くなりますが、我慢してください。去る五月十日、沼田でひとつの集会がありました。駐日ドイツ大使館の一等書記官が「ドイツと日本」というテーマで講演をしました。主催者は、沼田市国際交流協会。西田洽二協会会長の挨拶で始まった講演は、村松副会長の謝辞で終わりました。一等書記官のなかなか流暢な日本語に感心していた私は、村松副会長の挨拶を聞いて椅子から転げ落ちるほど驚きました。村松氏も日本語でしたが、私が驚いたのはその内容でした。氏は、面白い冗談を言うつもりだったようですが、こう言ったのです。「先の戦争はイタリヤが早々と降参して枢軸国側の敗北となったが、今度はイタリヤ抜きでやろう、という人がいる」。冗談にも言っていいものと、決して言ってはならない種類のものがあります。村松氏が、とくとくとして語ったのは、決して言ってはならない種類の冗談でした。一等書記官は困った顔で、枢軸側と言っても、ドイツと日本とではあの戦争に対する考え方に大きな違いがあった、というような意味のことをしどろもどろに言いました。答えようがなかったからです。沼田市国際交流協会の副会長ともあろう方が図らずも暴露した、この国際感覚の異常な欠如こそ、同協会の本質を如実に示しています。

 私はこの”冗談”を今までに幾度か聞いたことがあります。それを口にするのは決まって日本人であり、ドイツ人ではありません。最も印象に残っているのは、今から二十五年前、ワルシャワから特急で三時間の古都クラクフ(クラカウ)で中欧・日本の観光促進フォーラムに出席したときのことです。ドイツ人も何人か参加していたその大会のレセプションで、アルコールの勢いを借りた日本人の役人が、「イタリヤは当てにならないから、今度はドイツと日本が組んで・・・」と始めてしまったのです。それを聞いていたドイツ人の八十歳の老紳士が、立ち上がり堂々たる英語で、日本人の役人を叱りつけました。「君は何たることを言うのか。日独の同盟は、二つの民族が互いに理解し合い、尊敬しあってできたのではない。当時の国際情勢のしからしむる便宜的なものでしかなかった。君はヒットラーの『吾が闘争』を読んだことがないのか? あの本の終わりには黄色人種への軽蔑が露骨に表現されている」と。後でわかったことですが、この老紳士は、ナチス政権で外相を務めたリッペントロップの部下だったそうです。

 私はかつてドイツ人の優秀な経営者にマーケティングを徹底的に叩き込まれました。そこで言うのですが、ドイツ人は、沼田の一部の人が思っているほど日本人に似てなどいません。彼らは徹底的な合理主義者です。ドイツは、沼田のようななにより情の優先する社会ではありません。沼田の国際交流協会は、「国際的」とはどういうことなのか、根底から考え直し、勉強すべきです。

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沼田国際交流協会の親分格の(財)群馬県国際交流協会について、平成16年に包括外部監査がありました。
監査結果は以下に公表されています。市民協働の先駆け的な組織ですが、実態はかなり問題があることが解ります。
http://www.pref.gunma.jp/a/01/gaibukansa/2kokusai1.pdf
http://www.pref.gunma.jp/a/01/gaibukansa/2kokusai2.pdf

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