県議会は伏魔殿
これまで、沼田市議会で政務調査費の不正使用を問題にしてきた。しかし、県議会に比べればかわいいものだと思う。
第1に、支給額が違う。どちらも会派に支給されるが、沼田市議会は一人一月1万5千円であるが、群馬県議会は一人一月30万円。なんと20倍である。
第2に、透明性が違う。沼田市議会は会派の会計帳簿、全ての領収書、活動報告書が公開され、使途が解る。県議会は昨年まではまったくブラックボックスだ。ことしからようやく1万円以上の領収書だけが公開されるようになったが、会計帳簿、活動報告書は未公開で、ほとんど使途がわからない。
特に県議会の最大会派である自民党はひどい。多くの領収書が「品代」と書かれているだけで何に使っているのか解らない。一例を挙げる。
「品代」と書いた197,400円の領収書が3枚あった。金田議員、腰塚議員、真下議員の3人の県議がそれぞれ、高額な資料を購入しているのである。一体何の資料だろうか。
議員が書いた説明書きには世界遺産資料とある。これと金額だけが手がかりだ。そこで、「世界遺産」「197,400円」で検索した。
平山 郁夫 監修 豪華写真集 「世界遺産」全12巻+ビデオ2本セットである。恥ずかしいので、わざわざ、領収書の但し書きを「品代」と書いてもらったのだろう。
こんな写真集がどうして政務調査に必要なのだろうか。仮に必要だとしても、議会図書館において見る性格のものだ。3人の議員がそれぞれ自宅で管理する必要などまったくない。
そもそも、何のために、買ったのだろうか?
Yahooオークションにも出品されている。すぐ売却したのだろうか?
かつて、群馬県議会の海外観光旅行がTVで取り上げられ、「ローマの休日」と揶揄されたことがあった。平山郁夫監修のきれいな写真集を見れば、誰だって行ってみたくなる。必要もない海外視察はこういうところから生まれるのだろう。
こういう事実を見ると、県議会はつくづく伏魔殿だと思う。星野市長もこの伏魔殿で感覚がおかしくなったのだろう。では、公正、公平、公開を旨とする金子県議は大丈夫か?
実は、政務調査費を使って、欧州旅行を楽しんでいた。7日間で674,600円の豪華旅行である。
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