ブログ内検索

  • Google

    WWW を検索
    ブログ内を検索

メンバーの裁判

« ぬまた山歩きガイドと下水道料金 | メイン | 20年度四半期に入って »

2008年5月18日 (日)

迷走する市民協働政策

  市民活動支援センター設置検討委員会の委員公募が15日をもって終了した。同委員会は、市民協働推進基本方針に基づき①協働によるまちづくりを推進②市民活動を育成支援する拠点の設置、のための調査研究をするとのことである。たしかに、市民参加・市民協働に関する政策に関しては、このような行政委員会を設置し広く市民の意見を聞きながら調査研究をすることは必要不可欠であろう。
 しかし、市民協働に関しては、昨年夏に市民協働推進会議が設置され、2年の期限を目処にして審議がなされているのである。ここで、市民協働推進会議設置要綱をみて、同会議の趣旨を確認してみよう。

(設置)第1条 「沼田市市民協働推進基本方針」に基づき、協働によるまちづくりの推進を図るため、沼田市市民協働推進会議(以下「推進会議」という。)を設置する。

 市民活動支援センター設置検討委員会の調査研究内容の①は、現在「推進会議」で審議しているものととまったく同じでなのである。また、②についても、その前提である市民協働推進基本方針に含まれているから、やはり、「推進会議」で審議すべき項目である。

 つまり、今回が設置した「市民活動支援センター設置検討委員会」とは、名前が変わっているだけで「推進会議」とまったく同じなのである。どうしてこんなことをするのだろうか。
 第1に、無駄使いである。財政危機の現状で、こんな無駄は許されない。
 第2に、「推進会議」の委員に失礼だ。推進会議の答申が遅れているわけではないのに同種の委員会を設置し、そこで同じ調査研究をするとは、推進会議をバカにするに等しい。審議は「どうでも良いよ」と言っていることである。真面目に審議している委員に何と説明するのか。市民活動支援センターについての調査研究を急ぐ事情があるなら、「推進会議」の中に分科会を作ってもらうなどの方策を採るべきである。
 市長は、市民参加・市民協働とは市民を奴隷として使うことと勘違いしているのではないか。こんな姿勢では、市民参加・市民協働が阻害されること間違いない。

 参考までに、以前、市長に提出した文書を紹介しよう。

2003年6月11日 沼田市長 星野巳喜雄様
  まちづくり市民参加検討会議委員 

 市長におかれましては、日々、職務に真摯に取り組まれ、そのご努力に対して、沼田市民として、敬意と感謝の念を表します。
 さて、事務局から最後の事務連絡と共に報告書が送付されました。委嘱者である市長又はその代理者からのねぎらいの言葉は一切ありません。一言の挨拶文も入れられないのは、一般市民は奴隷とでも思っているからでしょうか。
 私は、委員として、費用弁償もなく、無報酬で半年以上に亘り、市民参加の推進を目指し真摯な検討をしてきました。私事ですが、報告書のとりまとめ作業で一時身体も壊しました。
それにたいして、行政がこのような対応しか出来なければ、今後、行政委員に応募し真摯に検討しようとする市民はいなくなるでしょう。市民参加は大きく阻害されること間違いないと思います。私はもうこりごりです。 以上

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.kazelog.jp/t/trackback/308121/12610130

迷走する市民協働政策を参照しているブログ:

コメント

私は市民協働推進会議の公募委員です。これまでに9回行われた会議にはすべて出席しています。この会議のそもそもの趣旨・目的は、昨年四月に市に提案した「沼田市民協働推進基本方針」を具体化するための討議をする、ということだったはずです。
 この基本方針は、沼田市民協働推進基本方針検討委員会が一年もかけてつくったもので、委員会は各種団体代表十名、市民から公募した者五名で構成されていました。
 ところが、推進会議が始まると「方針案」などそっちのけで、SL機関車の復元とか三角山の点灯などという企画が議題に採り上げられました。行政側の委員もそれに乗っているようでした。これでは、会議の趣旨と違うではないか、と何度も異議を唱えたのが私です。市民協働とは、行政から補助金をもらって自分の趣味を実現することではなかろう、市民が行政を監視し、建設的な緊張関係を構築する仕組みを考えることではないのか、と私は主張し続けてきました。「基本方針」に盛られていることを具体化するための方針をひとつずつ討議していくことが、会議の使命ではないか、と私は言い続けました。たとえば、市民参加基本条例の策定、パブリックコメント制度の導入などです。
 当初、大多数の委員は、このような案件はそっちのけで己の欲するイベント企画を実現することに会議を仕向けることしか頭にないかの如くでした。
 しかし、私の主張の一端は理解され始めたようにも感じました。市民参加基本条例の策定、パブリックコメント制度の導入について、推進会議で取り扱う見通しが出てきたのです。9回の会議を経て、おぼろげながらようやく入口が見えてきた思いです。
 そのような状況の中、市長は突然、「市民活動支援センター設置検討委員会」を設置することを決めました。そして、市民協働推進会議からも1名の委員を出して欲しいと言い出したのです。市長の諮問を受け市民活動支援に関しても議論をしている推進会議の委員をバカにした話です。
 ところで、12月議会の市長答弁をみると、市長は「まちづくり基本条例」や「市民意見提出制度」の導入については極めて消極的と思わざるを得ません。市長は、本当は市民協働なんてやりたくない、そう思わざるを得ません。推進会議から、「まちづくり基本条例」や「市民意見提出制度」を求める提言がされると困っているのでしょうか。
 そこで、市民協働の名目で、市民活動支援センター設置の名目で、新たな委員会を設置した。今度は、行政の補助機関として勤労奉仕をすることが市民協働だと勘違いしている人々だけを集めよう。これなら、「まちづくり基本条例」や「市民意見提出制度」などやらなくて済む。そして、推進会議のメンバーも引き抜いてしまおう。そうすれば、都合の悪い答申を出しかねない推進会議も有名無実化してしまえる。
そう考えざるを得ません。市民参加検討会議のときとまったく同じパターンです。
 かつて、内村鑑三は上州人について、「無知で無才で騙されやすい」と評しましたが、沼田の行政幹部にはその上に「狡猾」という形容も加えるべきです。

コメントを投稿

2012年8月

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

最近のトラックバック