沼田の隠蔽体質
以下は2年前に書いたものですが、状況は今も変わっていません。
第5次総合計画策定作業が始まった。沼田市のこれからの方向性を決める重要な作業である。このため、市議会では全議員参加による特別委員会を設置してこれを審議している。同時に、一般公募の市民も参加した第5次総合計画市民検討委員会も設置され、議会と平行して、審議が始まった。このような二重の審議は、屋上屋であるとか、議会軽視である等の批判もあるが、事案の重大性や多様な民意を引き出すという観点に照らせば肯定されるべきであろう。ともに、活発な議論を重ね、よりよい総合計画の策定がなされることを期待するところである。
ところが、ここに大きな問題がある。市民検討委員会が会議を非公開とする方針を決めたのである。マスコミや一般市民の傍聴は禁止され、秘密会である。非公開が何を審議しようと言うのだろうか。歴史に残る暴挙としか言いようがない。
第1に、5次総合計画は全市民に関わりのある事業である。策定段階から、その審議を広く全市民に公開すべきである。決して選ばれた議員、委員だけの問題ではない。
第2に、5次総合計画素案には、市民参加の推進、情報公開の推進が中心課題として掲げられている。だからこそ、その先取りとして、市民公募の委員が参加したのである。その審議から、マスコミや一般市民を締め出すことは、まったくの論理矛盾である。
第3に、多くの自治体で、このような審議会は公開とされている。沼田市だけ例外ではあり得ない。例えば、伊勢崎市の市民参加条例策定会議は発言者名も含め詳細な記録が公表され、誰でも審議内容を知ることができるので、是非ご覧頂きたい。
第4に、平成15年6月、市長の諮問による「沼田市まちづくり市民参加検討会議市民参加検討会議」は、市民参加の街づくりを進めるには情報共有が不可欠であるとして、庁議等の庁内の会議や各種審議会の公開及び会議記録の公表を提言した。今回の非公開決定は、この提言に真っ向から背くものである。
第5に、非公開とする理由は、「ざっくばらんな審議が出来るようにするため」とのことだそうだが、人に聞かれたら本音を言えないような方ばかりが委員になっているのであろうか。そうだとしたら、即刻辞任すべきであろう。
第6に、会議を非公開としたところで会議記録は情報公開条例による公開の対象である。とすると「ざっくばらんな審議」をするために会議記録までも非公開とするつもりであろうか。しかし、情報公開条例までもねじ曲げる権限は市民検討委員会には無い。
非公開決定を見直し、公開での審議を望む。
今沼田市政を牛耳っている連中がなぜ「秘密」好きなのか?理由がいくつかある。最も大きいのは、ハマグリ時代からの「こっそりうまいことをやって私腹を肥やす」のが賢い権力者だという抜きがたい泥棒根性である。ハマグリといえども泥棒を白昼堂々とやる度胸はない。この泥棒根性が今のカメも受け継いでいる。権力者が一番恐れるのは市民である。市民は馬鹿だから、どうにでも操作できると普段は高を括っているが、内心はびくびくものなのだ。真相がばれておとなしい民衆が本気で怒りだしたら?そう考えると泥棒は夜もおちおち眠れない。情報をなるたけ隠し、市民に「依らしむべし、知らしむべからず」を金科玉条とするのである。沼田の権力者はかつてはそうではなかった。細谷浅松さんなどという町長は私財を投じて水道を設備した、と聞いている。
ハマグリがつくったステンレスのプールの器材の納入がどのような仕掛けになっているか調査する必要がある。また、カメ及びカメの関係者の資産公開をぜひやってもらいたい。面白いものが出るはずである。沼田は高度成長のときに、沼田自体は生産性が上がっていなかったのに、中央からカネがざくざく入ってきた。土建屋が大儲けし、談合が習い性となった。努力せずにカネが入ったものだから、先祖代々肥桶担いでえっさえっさやってきた田吾作が有頂天になった。沼田はこのとき大きな間違いをした。入ってきたカネを遊興飲食に使ったので沼田の色町は上州一になった。今は跡形もない。大学でも作っていれば話はずいぶん違っていたかもしれないが、大方の田吾作にはそんな知恵はなかった。だれかそんなことを言う人がいたかもしれないが、「馬鹿言うでねえ」の大合唱でその声はかき消されてしまったのだ。労せずカネが入ったので傲慢尊大になり、同時に嫉妬深くなった。たとえば、グリーンビルがその好例だ。馬鹿なくせに、土地持ち意識だけは強い地主が役員になり経営に口出しした結果、好況が去るとひとたまりもなかった。
沼田は出直しするしかない。それには、過去を真正面から見据え、謙虚に反省し、汚いものを吐き出さねばならない。ハマグリ的なものを洗いざらい精算する覚悟が必要である。それには、まず情報公開の徹底から始めるのである。
投稿: 峯崎淳 | 2008年4月 7日 (月) 10:48