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2008年3月20日 (木)

公債費負担適正化計画を読み解く(3)

 公債費負担適正化計画を読み解く(2)に続いて、沼田市が昨年9月に県に提出した「公債費負担適正化計画」を見ていく。今回は、「2.実質公債費負担適正化の方策(1)今後の地方債発行に係る方針」についてである。
 同計画には以下のように書かれている。

 本市は、借入に依存する財政運営からの脱却を図るため、事業計画の徹底的な見直しにより投資的経費を縮減し、平成19年度は約20億円を見込んでいる市債発行額(借換債を除く。)について、平成20年度から平成23年度までは約13億円に、平成24年度からは約11億円に抑えます。

 一見もっともらしいがこれで良いのだろうか。よく考えて欲しい。
 たしかに、財政状況が悪化すれば、一時的に投資的経費を縮減せざるをえない。しかし、財政再建のために投資的経費を縮減する、しかもその方針を24年度以降も続けるというのである。 
 これでは目的と手段が逆転していないか。
 不急不要なハコモノのために借金をする体質は改める必要があるが、投資そのものは悪ではない。必要な費用だ。財政再建のために投資を削ればいいというのは投資名目で公金をピンハネしていた連中ならではの発想だ。将来の市民にとって必要な投資的経費を確保するため(目的)に市に蔓延した無駄づかい構造を改める(手段)ことが財政再建であろう。
 そのためには、なぜ、起債(借金)までして行った投資が失敗に終わったのか。その原因を探り出し、それを改めていく努力が必要である。また、効率的な仕事が出来るように、これまでの事務執行の問題点を探り出しそれを改めていく努力が必要であろう。これらの過程で、談合、縁故採用、選挙違反、補助金行政などに代表される「もたれあい構造」にメスを入れる必要があることはいうまでもない。
 ところで、予算編成方針によれば、当面の間、庁内の備品購入費を凍結するらしい。いかにも、仕事をしない幹部連中の考えそうなことだ。愚策である。これでは、真面目に仕事をしている職員の志気が下がるだけだ。そんなことは市民は望んでいない。
 沼田の予算は鼻くそ丸めて万金丹 と揶揄されても致し方ない。

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