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2008年3月11日 (火)

一般市民の政治参加について

 先日頂いた土岐さんのコメント(市会議員になって立て直して下さい)は至極もっともな内容だと思います。しかし、私は市会議員に委ねてはダメだと考えています。以下に数年前沼田ロータリークラブで講演したときの原稿の一部を示します。

 市民の政治参加は、憲法でも推奨されていて、市民が積極的に政治に参加することは、民主主義を成立させるためには不可欠です。しかし、我が国においては、一般市民が政治に口を突っ込むのは、悪いことであるかのような風潮が作られて来てしまったようです。この原因は、市民の側の「おまかせ民主主義」と官僚と政権党さらには裁判所まで含めた権力側の双方に責任があると思います。
 そのような事態になってしまった原因の一つに、政党が市民の代表として機能していない事があげられます。どうも、日本の文化は、個人の利益は悪で、組織の利益は善と言ったものがあり、組織の利益を優先する余り、いつの間にか、市民の利益と政党という組織の利益が一致しなくなっているのです。
 だから、どんな市民運動でも、政党がその利益のために係わってくるとろくな事にならない。皆さんの中央ロータリークラブでもそうだと思いますが我々の運動体も会則で、「特定の会派の党派的目的に利用しない。」と決めています。まともなことをやろうとすると「政治を持ち込まない。」と決めざるを得ないのです。
 お役人のうまいところは、そこにつけ込んで、市民が政治に参加できないような、仕組みと風潮を作り上げてきました。公職選挙法は、「べからず集」で、市民が何かをやればすぐに選挙違反。公務員が、勤務中以外に選挙のポスターを貼っても選挙違反、裁判官が市民集会に参加したら、弾劾裁判。体制に批判的活動をすれば、たいてい違反になります。これでは、市民は政治に参加できません。一方、政治資金の使い道を調べようとしても、収支報告書は閲覧だけでコピーは出来ない。これでは調べることは出来ません。
 選挙が近づくと、投票率を上げましょうと、まるでお念仏のように、大合唱が始まります。確かに投票率は高い方がよいでしょう。しかし、なんの根拠もなく、投票するだけが、政治参加でしょうか?違います。体制側からすれば、市民は選挙だけ行って、あとは黙っていろと言うのです。ただ、票を入れればよい。これが、お互い一番楽なんですね。
 しかし、選挙公報もろくに発行されない状況で投票して、本当に政治に参加したことになるのでしょうか。また、選挙だけが政治参加でしょうか。先日も上毛新聞に吾妻の中学校で、公職選挙法に則った、生徒会選挙を行ったとの記事がありました。要するに、選挙だけが美徳なのですね。騙されてはいけません、参政権には、選挙権だけでなく、監査請求権、直接請求権、陳情・請願権、解職請求権等があるのです。
 私が、勉強しなかっただけかどうか解りませんが、およそ、中学や高校の教育でこれらの権利の行使について教えられていないのが実態です。市民運動のやり方、例えばリコール運動のノウハウ、陳情書の出し方などの教育はタブーです。
 おまかせ民主主義から脱却するためには、一人一人の市民が自ら勉強し、タブーをうち破っていく必要があると思います。いずれにしても、市民のレベル以上の政治は出来ないのですから、単に外野から政治家や行政を批判するだけでは何も進展しません。
 我々の運動も今はともかく、徹底的に真相を追求して、駄目なことは駄目とはっきり認めさせようと言うレベルでの活動が中心になっています。いずれは、自らが、政治・行政の権限と責任を負う立場になり得るような運動にして行かねばならなくなってきます。
 我々が目指すものは、一人一人が、責任を負った市民として、政治に参加する社会です。おまかせ民主主義からの脱却です。そのためには、ロータリークラブのような活動をはじめ、さまざまな市民運動を通して市民が個々のレベルを磨いていくことが最も大切と考えています。
 責任ある市民運動の連携により、市民が政治参加をする事がもっとも大切ではないかと思っています。(杉山弘一)

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コメント

料理屋に行っても「お任せ」は絶対に頼まないぐらいの根性がなければ、民主主義は絵に描いた餅になる。お任せは主体性の放棄であり、無責任の象徴だ。西田蛤司は市長の頃、典型的なお任せ政治をやったと言われる。市の購入する物品を西田建材を通しさえすれば、配下の言いなりに発注書にハンコをついた。お任せ無責任市長だった。沼田市のマンホールの蓋がどんな風に納入されていたか調べてみればいい。このハマグリが、ロータリー・クラブの会長に就任することになっている、という。ロータリークラブも落ちたもの、と嘆くのは私だけか。ロータリアンは、資本主義制度の根幹にある大きな欠陥を認識し、地域社会に感謝をもtって還元することを目指すものではなかったか?ハマグリみたいな、地域社会の寄生虫を犯罪人を担がねばならぬほ堕落したとは!猛省を促したい。

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