市民協働推進会議はどこに行く?(続)
現在沼田市で「市民協働」と呼んで進めようとしている制度はつぎのようなものです。
権力者が公金を無駄遣いし私腹を肥やして財政難に陥った。その穴埋めに、住民が無償で勤労奉仕しろ。
これは、「市民協働」ではなく「市民強制労働」と呼ぶべきでしょう。
市民参加や市民協働の真の目的は、住民自治(民主主義)の実質化です。
ところで、地方自治法が規定する市民参加、市民協働制度には、リコール、住民監査請求、直接請求などがあります。どれも権力者にとって都合の悪いものばかりです。
なぜか。これを考えることがもっとも重要だと思います。
それは、住民自治を実質化すると言うことのは、住民が権力者を監視し権力の暴走を制御するということだからです。政治の歴史はまさにこの一点にあると言っても過言ではないでしょう。市民参加、市民協働といった制度は、私腹を肥やそうとする権力者にとって都合の悪いものにならざるを得ないのです。この基本を忘れると、いくら議論しても犯罪者の露払いをしているだけになってしまいます。
さて、総論はこの程度にして、以下議論についての具体的な批判です。
第5回 沼田市市民協働推進会議 概要によれば、『星の絆プロジェクト』を議題にあげるそうです。戸神山にイルミネーションをともしたイベントです。
行政が関与していないのであれば同プロジェクトの内容にケチを付けるつもりはありません。ただし、寄付金の集め方に大きな問題があります。それは、議員などの公職者に寄付を要請していたことです。市議が寄附をすれば、公職選挙法違反という犯罪です。これは議員(及び候補者)という身分を有するものだけに成立する身分犯ですが、防衛庁の守屋事件で婦人が逮捕され話題になったように、議員に寄附をねだった方も身分なき共犯(刑法65条)として、犯
罪者になり得ます。犯罪がベースのイベントだったわけです。
こういうことをやっているから、沼田では談合が公然と行われ、市議は市民の代表たり
えず、権力者とその取り巻きが私腹を肥やし、その結果財政破綻を招き、市民が強制労
働にかり出されるのだろうと思います。
またこんな議論も目に付きました。
> 森林鉄道を玉原まで走らせるとか、そういう事を達成するためにはどうしたらいいか
私は、玉原高原の住んで観光事業を営んでいますが、これは、玉原の住民、事業者として迷惑千万な話です。こんな夢物語がこの委員会で話されているとは絶句します。財政が破綻しそうだから市民協働ではなかったのですか。先日発表された、街なかの芝居小屋にしろ、何考えているのでしょうか。
市内全域の路線バスをどうするかこそ優先事項です。そのための交通弱者の声をいかに市政に反映させるか。これこそ、市民協働です。
それにしても、かつて路線バス検討委員会の責任者であり、玉原へのバス路線延長を嘘をついてまでして阻害してきた田島氏が委員でありながら、よく言うよ。あきれかえる。
また、森林鉄道ということはSLの再生を仕事にしている丸山委員長は利害関係者にあたるのではないでしょうか。そうだとしたら、私利私欲のために、審議会の委員長になっていると揶揄されても仕方ないでしょう。彼がこの発言をしたのであれば、公平公正な議論など望むべきもありません。委員を辞めさせねばいけません。そういえば、『星の絆プロジェクト』のリーダーも看板屋でイルミネーションの設置を商売にしていましたね。沼田では、私利私欲で行動するばかりもてはやされるようです。
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