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「Windows XPを使い続けるNASA」、その台所事情 (WIRED.jp)
米航空宇宙局(NASA)の探査機「キュリオシティ」の歴史的な火星着陸(日本語版記事)を受け、記者会見が行われた。その席上で、NASAの科学者たちには意外な頼れる相棒がいたことが判明した。マイクロソフトの「Windows XP」だ。
ブログ「Boing Boing」のブロガー、ゼニ・ジャルダンが8月6日未明(米国時間)の動画から発見したところによると、ミッションの成功を互いに喜び合う科学者たちの後ろに、Windows XPの起動画面が映り込んでいたのだ。NASAは、世界の多くの人たちと同様に、10年以上前に出たOSをいまだに使い続けていたわけだ。
もっとも、Windows XPがキュリオシティを動かしているわけではない。キュリオシティには、WindRiver社製の軽量のリアルタイム・オペレーティングシステム(OS)「VxWorks」が搭載されている。(NASAは長年このOSを火星探査機に使ってきた。1997年の「マーズ・パスファインダー」や2004年の「マーズ・エクスプロレーション・ローバー」上の制御ソフトウエアもVxWorks上で動いている。)
NASAが記者会見の部屋のプロジェクション・スクリーンで古いOSを使い続けていることは驚きではない。NASAの予算はカットされ続けており、彼らは古いメインフレームも使い続けてきた。今年2月にやっと、1981年から使い続けてきた最後のメインフレーム「IBM Z9」の稼働を終了したばかりだ。
地球から5,600万kmも離れた惑星に、核燃料で動く重量1トンの探査機を見事に着陸させられることが、OSをアップグレードする正当な理由にならないとしたら、ほかにどんな理由があればいいのか、われわれにはわからない。
なおマイクロソフトは、Windows XPのサポートを2014年4月まで継続するとしている。
※キュリオシティを含む「マーズ・サイエンス・ラボラトリー」プロジェクトは、当初は2009年に打ち上げられる予定だった。しかし2008年に開発費用の超過が問題となり、NASAは打ち上げを2011年に延期すると発表した。この時点では、打ち上げ延期による追加支出は4億ドル、最終的な予算総額は23億ドルになるとされた。最終的な総額は25億ドルとされる。
TEXT BY ROBERT MCMILLAN
SCREEN GRAB NY BOINGBOING
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