室伏選挙違反:東京五輪招致に痛い失点
毎日新聞 2012年08月12日 23時29分(最終更新 08月12日 23時54分)
ロンドン五輪の最終盤に、思わぬ不祥事が発覚した。陸上男子ハンマー投げの室伏広治(ミズノ)が、立候補していた国際オリンピック委員会(IOC)の選手委員選挙で選挙違反があったと認定され、最終的な総会での承認は持ち越されたものの、現時点では当選が無効の状態だ。
日本オリンピック委員会(JOC)の市原則之専務理事は「IOCとの受け止め方の違い」と釈明するが、選挙違反と認定されても仕方がない行為であり、JOCぐるみで支援してきた選挙態勢に疑問を呈さざるを得ない。
IOCは処分の詳しい理由を公表していないが、JOCによると、室伏をモデルにした反ドーピング活動のポスターを選手村内に張ったことが「選挙違反に当たる」と警告され、撤去した。
さらに10日朝、選挙委員会から出頭を命じられ、(1)(選挙活動が禁止されている)食堂で活動した(2)多機能情報端末iPad(アイパッド)を利用して選挙活動をした(3)自分の氏名が入ったグッズを選手に配った−−などの質問に答えるように要求されたという。