左足首を手術して長期離脱していた名古屋グランパスのFW玉田圭司(32)が14日、約2カ月半ぶりに全体練習に合流した。ブランクを感じさせない動きで18日のG大阪戦(豊田ス)出場へ自ら“GOサイン”。ナビスコカップで早々に敗退が決まり、Jリーグでも7位に停滞しているチームに、頼りになる男がいよいよ戻ってくる。
待ちに待ったエースの帰還だ。痛めていた左足首の手術に踏み切ったのが6月の終わり。それ以来、孤独にリハビリを重ねてきた玉田が、チームメートの輪に加わった。ミニゲームでは左足でループシュートを試みるなど痛めた足首を気にする様子はなかった。「大丈夫。痛みはない。手術前よりもよくなっているという感じはあります。G大阪戦? 出るつもりで準備します」。明るい笑顔で玉田は感触を語った。
チーム状態は最悪に近い。8日のナビスコカップ準々決勝の清水戦ではラスト5分で2点を失ってまさかの逆転負け。アウェーゴール差で敗退が決まった。続く11日のJ121節清水戦でも2−3で敗北。同じ相手に2試合で計7失点して連敗し、ストイコビッチ監督も「これがわれわれの限界だ」と自嘲した。再浮上へ、玉田には「救世主」の期待がかかる。
連敗中は指揮官もDF闘莉王をFWで起用する“苦肉の策”を採らざるを得なかったが、玉田がピッチに立てば前線の選手起用は楽になる。玉田は「とにかく自信を持ってプレーすることが大切」と語る。誰もが一目置くベテランが、プレーでも精神面でもチームに与えるプラスの影響は計り知れない。
G大阪戦はクラブが「20周年記念試合」と位置づけている節目の試合。絶対に落とせない一戦に向けて、最高の追い風が吹いた。 (木村尚公)
この記事を印刷する