イラン不正取引の英スタンチャート、米当局と和解交渉=関係筋
[ニューヨーク/ロンドン 13日 ロイター] 関係筋によると、英銀行大手スタンダード・チャータード(スタンチャート)(STAN.L: 株価, 企業情報, レポート)は、米国の対イラン制裁に違反して不正取引を行ったと米ニューヨーク州の金融サービス監督当局から指摘された問題をめぐり、早期和解に向け金額などをNY州当局と交渉している。
一方、ニューヨーク州における銀行免許を守るため、15日に開催予定の公聴会に向け反論の準備を進めている。
関係者によると、ピーター・サンズ最高経営責任者(CEO)は英国にとどまっているという。
早期解決への期待から、スタンチャート株は1310GMT現在、0.9%高で取引された。
和解と反論両にらみの戦略は、ニューヨーク州金融サービス監督責任者ベンジャミン・ロースキー氏から6日に問題の指摘を受けて2週間目に入る中、事態の成り行きをめぐる強い不透明感を反映した動きとみられている。
スタンチャートは、過去10年近くにわたり6万件、金額ベースで2500億ドル規模に上るイランとの取引を隠してきたとするニューヨーク州規制当局の批判に強く反論。米国の対イラン制裁に違反した取引は1400万ドルに満たないと主張している。
ロースキー氏率いるニューヨーク州規制当局はスタンチャートに対し、15日のヒアリングに出頭するよう要求。同行がニューヨーク州における銀行免許を失わずに済む理由を説明するよう求めている。
関係筋によると、両者の和解交渉は決裂する可能性があるほか、さらに交渉の時間を確保するため、15日のヒアリングも延期される可能性がある。 続く...