【ハノーバー(ドイツ)浜田恵子】日本代表MF香川真司(23)が所属するイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドは11日、当地でドイツ・ブンデスリーガ1部のハノーバーとプレシーズンマッチで対戦し、4−3で逆転勝ちした。香川はボランチでフル出場。3−3で迎えた終盤に、移籍後の親善試合で2点目となる決勝ゴールを決めた。ロンドン五輪出場のハノーバーDF酒井宏樹(22)は欠場したが、後半30分すぎに会場に到着し、そのまま試合を観戦した。
開幕前最後の実戦で、香川の右足シュートがさく裂した。FWルーニーのPKで3−3の同点に追いついて迎えた後半40分、右サイドからのクロスをルーニーがヘッドで落とし、これを走り込んだ香川が強烈に突き刺した。ニッコリとほほ笑みながら、軽く両手でアピールした背番号「26」。派手なガッツポーズはなく、チームメートの祝福にはクールに応えた。英国から駆けつけたマンUサポーターはユナイテッドコールで喜んだ。
まだ公式戦突入前のプレシーズンマッチということもあり、香川は試合後も冷静だった。「(得点する)その前にチャンスはいっぱいあった。そういうところでもっと決められるように、コンディションや体の切れをもっと上げていかないといけない。もっと良くなると思う」と自らを鼓舞するかのようなコメント。ポジション争いについては「まだまだ厳しい道のりというか、始まったばかりだし、チームに早く順応できるようにしたい。いいプレーがもっとできるように、トライしてやっていきたい」と気を引き締めた。
本人は控えめに話したものの、一方でチームメートはすでに香川を認めているようだ。
ルーニーは「いい得点だったし、賢い選手だと思う」と香川のプレーぶりを絶賛した。世界最高レベルの中で一歩ずつ確実に、香川が自らの存在価値を高めつつある。
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