良太弾で虎連敗８でストップ　８月２つ目の白星

　阪神が完勝で連敗を８で止めた。２回に内野ゴロで同点とし、３回には新井良の７号２ランで勝ち越し。６回には金本の２点適時打と新井貴の６号３ランで大勢を決めた。広島は福井が制球難で３敗目。阪神戦は７連勝でストップした。

　８月２つ目の勝利をもたらしたのは、新主砲のバットだった。兄・貴浩に代わって阪神の４番に座る新井良が、３回に左翼席に運ぶ勝ち越しとなる７号２ランだ。４試合目にして、４番初打点。本人にとってはもちろん、チームにとっても連敗を「８」で止める大きな一撃となった。

　「連敗中、僕が打っていればという試合がたくさんあった。きょうはよかったけど、またどうなるか分からないからしっかり打てるよう意識してやっていきたい」。最初に座った９日の巨人戦では初回に杉内から二塁打を放ったものの、その後スクイズの失敗を含め４打席連続三振。１０、１１日の広島戦でも無安打に終わり、４番で出場した過去３試合では１２打数１安打と結果が出せなかった。それが、この日は勝ち越し弾を含む猛打賞。６回には新井貴が６号３ランを放ち、今季２度目の兄弟アベックで虎党を興奮させた。

　４番に抜てきした和田監督は「４番になって力みが入って結果が出せなかったから、４番目なんだからリラックスしていけと言った。これまで得点圏でなかなか点が入らなかったけど、良太が火をつけてくれた」と高く評価。兄と同郷・広島の大先輩・金本を従えての４番について、新井良は複雑な表情を浮かべた。「４番目、４番目と思っているけど、それを言いすぎると逃げているようでね。現実逃避になっちゃうんで」。任された以上はやるしかない。虎の４番に座る新井良が雑念を振り払い、チーム浮上のために遮二無二バットを振り続けていく。　（中山隆志）