夏の電力対策:4社で計画停電を準備…関電は制限令を検討
毎日新聞 2012年05月14日 21時51分(最終更新 05月15日 01時16分)
政府は14日、関係閣僚による「エネルギー・環境会議」(議長・古川元久国家戦略担当相)などの合同会議を開き、原発再稼働がない場合の節電目標の原案をまとめた。電力不足の恐れのある関西、九州、北海道、四国の4電力会社で、計画停電の準備に入ることで一致。特に需給の厳しい関電管内では、大口需要家に罰則付きで節電を強制する「電力使用制限令」の発動も検討する。政府は週内に目標を正式決定する。【久田宏】
10年並みの猛暑を前提にした原案は、7電力に節電目標を設定。このうち電力供給に比較的余裕のある中部、北陸、中国管内でも10年夏比5%の節電を求め、余った分を電力不足の深刻な関西、九州に融通する。
目標通り融通できれば、節電幅は関西で20%から15%に、九州は12%から10%に、それぞれ縮小できるとした。1.9%の電力不足が見込まれる北海道には7%、0.3%しか余裕のない四国にも5%以上の節電を求める。供給余力がさらに大きい東北、東京は、東日本大震災からの復興途上にあることも踏まえ、節電目標は設けない。