10日午後2時、李明博(イ・ミョンバク)大統領が専用ヘリコプターで独島(日本名・竹島)に降り立った。作戦名は「日の出」。韓国の大統領としては史上初の独島訪問だ。
李大統領は、力強い掛け声と挙手の敬礼で出迎えた独島警備隊員たちと一人一人握手を交わした。続いて、ユン・ジャンス警備隊長から、独島の位置や自然環境、警備の現況について業務報告を受けると「韓国の南端は馬羅島、西端はペンニョン島、東端は独島だ。独島をしっかり守るように」と指示した。
業務報告の後、李大統領は遠くに日本が見渡せる見張り台に立ち、しばらくの間、日本の方向をじっと見つめていた。そして、白い字で「韓国領」と書かれた岩に登り、その文字を指でなぞり、さらに独島を守る砲台も視察した。
この後、李大統領は、独島を守る任務遂行中に殉職した英霊を慰めるために建てられた殉職者慰霊碑に献花・黙とうをささげ、警備隊の食堂で住民や警備隊員たちと懇親会を開いた。1時間10分にわたって独島を訪問した李大統領は、3時10分ごろにヘリで独島を後にし、江原道江陵市の軍飛行場を経て、5時45分ごろ大統領府に帰還した。
今回の独島訪問には、崔光植(チェ・グァンシク)文化体育観光部(省に相当)長官や劉栄淑(ユ・ヨンスク)環境部長官をはじめ、河今烈(ハ・グムヨル)大統領室長、李達坤(イ・ダルゴン)政務担当首席秘書官、朴仁周(パク・インジュ)社会統合担当首席秘書官、小説家の李文烈(イ・ムンヨル)、金周栄(キム・ジュヨン)両氏が同行したが、外交通商部の関係者は一人も同行しなかった。
一方、金星煥(キム・ソンファン)外交通商部長官はこの日午後、日本の玄葉光一郎外相と電話で協議し「独島は歴史的・地理的・国際法的にも韓国の領土だ。韓国の大統領の独島訪問について、日本政府が問題提起することは絶対に受け入れられない」と告げた。これに対し玄葉外相も、竹島(独島)は日本固有の領土であるという日本の立場を繰り返し、李大統領による独島訪問に対し強く抗議したという。