李明博(イ・ミョンバク)大統領が10日、日本の植民地支配からの解放記念日に当たる光復節(15日)を控え、韓日が領有権をめぐって争いを続けている独島(日本名・竹島)を訪問した。李大統領は独島警備隊の詰所を回り、「独島は間違いなく我が国の領土で、命を懸けて守るべき価値がある」と述べた。意図したかのように「命」「領土」という緊張感を帯びた単語を使用し、独島を訪問した真の意図を表明した格好だ。韓国大統領府(青瓦台)の関係者は「大統領が自国の領土を訪問するのは、非常に自然な統治行為だ」と指摘した。
■就任当初から計画
1948年の韓国政府樹立から守ってきた独島政策の原則は「独島が紛争地域化することを防ぐ」ことだった。
李明博政権も2008年の発足以降、日本側の領有権主張には「冷静かつ断固とした外交」で対応してきた。これに対抗し、日本は歴史的、地理的に韓国固有の領土である独島を韓日間で紛争地域化しようと試みてきた。
李大統領の電撃的な独島訪問を機に、これまでの政策基調が揺らぐのではないかとの懸念が一部から出ている。大統領府は「独島の領有権に関する外交基調にいかなる変化もない」と説明した。李大統領は就任当初から鬱陵島、独島の訪問を希望しており、実行計画はかなり前に立てられていたという。
しかし、日本が李大統領の独島訪問に断固とした対応を取るとの立場を強調している以上、今後さまざまな形で挑発してくる可能性が高い。韓国側が対応せざるを得ない状況が頻繁に生じることもあり得る。独島をめぐる韓日間の対立や衝突が増えると、日本がそれを口実に独島問題を国際司法裁判所に持ち込もうとするのは明らかだ。