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東電報道文 「知事要請の事実はない」 福島県が見解

 福島第1原発事故直後の東京電力の社内テレビ会議で、3号機の水素爆発直後に佐藤雄平福島県知事が「健康被害の心配はない」とする文言を報道発表資料に記載するよう東電に要請したやりとりが録画された問題で、県は9日、「知事が要請した事実はない」との見解を示した。県は東電に社内会議でのやりとりの背景や経緯を調査し、報告するよう求めた。
 県によると、佐藤知事や県災害対策本部の職員に確認した結果、知事に発言の記憶がなく、職員も知事から発言を聞いた記憶が欠如している上、文書記録も残っていないという。東電からも県が要請した事実を確認していないとの報告を受けた。
 荒竹宏之生活環境部長は「当時、避難区域が拡大する恐れがあった局面で県民の安全、安心に後ろ向きと取れる発言があったことは理解しがたい」と話した。
 東電の映像によると、昨年3月14日に起きた3号機の水素爆発の約2時間後、東電広報班が「福島県知事から『観測された放射線量から健康に被害が出る心配はない』という文言を報道発表文に入れてほしい話があった」と東電本店非常災害対策室に連絡した。


2012年08月10日金曜日


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