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【コラム 撃戦記】

プロアマ交流解禁が生んだ 五輪ボクシング44年ぶりメダル

2012年8月12日

 「携帯電話に着信番号の長いのがあり、電話したら山根会長だった。涙声で『みんなすごい、やりましたよ』というから『おめでとう、40年ぶりだってね』と答えると『違います。44年ぶりです』と言ってまたワーッと泣きだして…」

 ロンドン五輪でバンタム級清水聡(自衛隊)が銅メダルを獲得。現地にいる日本アマチュアボクシング連盟の山根明会長が、帝拳ジムの長野ハルマネジャーに会場から入れた一報である。ミドル級で村田諒太(東洋大職員)が48年ぶりの金メダルをかけて決勝に進んでおり応援もさらに熱がこもっているに違いない。

 山根会長はロンドンに乗り込む直前、代表選手を引き連れ、新宿・神楽坂の帝拳ジムで最後の調整をさせた。2004年に日本高校野球連盟が条件付きながら現役プロ・元プロ選手の指導を容認したのを機に、レスリング界も男女プロレス界と交流を解禁し、国際大会での好成績につなげた。ボクシングの雪解けは3年前。高校時代に五輪を目指し、プロ転向後にWBA、WBCの世界ミニマム級王者に就いた大橋秀行大橋ジム会長は、アマへの理解度も高く、日本プロボクシング協会長に就任すると山根会長との親交に努めた。

 プロとの交流を決断した山根会長の英断にもエールを送りたい。アマ連盟は昨年6月、コーチやセコンドなど役員の登録規則を改定し、プロを脱退後、3年経過で登録を認めた。4年後のリオデジャネイロも期待できそうだ。(格闘技評論家)

 

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