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【サッカー】カーディフの屈辱 44年ぶりメダル夢散2012年8月12日 紙面から
◇ロンドン五輪 男子3位決定戦 日本0−2韓国【カーディフ(英国)松岡祐司】サッカー男子の日本代表は10日、当地で行われた3位決定戦で韓国に0−2で完敗を喫し、1968年メキシコ大会以来44年ぶりの銅メダルを逃した。韓国は初の表彰台となった。日本は前半38分にカウンターからミスも絡んで先制ゴールを許し、後半12分にも追加点を奪われた。今大会で大活躍したFW永井謙佑(23)=名古屋=、大津祐樹(22)=ボルシアMG=ら攻撃陣がいまひとつ機能せず、相手守備陣を崩せなかった。 銅メダルを懸けた決戦。夢ははかなく破れ、散った。酒井宏、大津はあおむけに倒れ込み、宇佐美、山口はぼう然とへたり込んだ。権田、吉田は腰を折ったまま動けない。韓国の勝負強さを見せつけられ、最後は無惨に打ちのめされた。 ピッチに座り込んだ清武はカーディフの夜空を見上げていた。その胸中には悔しさと充実感が同時に渦巻いていた。 「メダルを取りたかった。悔しい。ただ、悔しいんだけど、充実していたことの方が思い浮かんできて。こんな感覚は初めてですね。これは1人ではできない。たくさんの仲間とスタッフがいたからこそ。あっという間に終わったけど、充実したオリンピックだった」 最後はメキシコ、韓国に2連敗。チームは戦前の低評価を覆す強さをみせたが、目の前に迫ったメダルを持ち帰ることはかなわなかった。精根尽き果てた戦いだったが、それでもメダルの「壁」は高く険しかった。 吉田は言う。「届きそうで届かない…。つかみかけて、指の間からこぼれ落ちた」。大津は「1次リーグを突破したのは実力だけど、メダルを取れなかったのも実力」と率直に振り返った。それも五輪という大舞台で6試合を全力で戦い抜いたからこそ。肌で感じた感覚、成功体験もメダルを逃した後悔も、すべてが五輪の手土産だ。 「この2年間は宝物。次は、A代表で世界を目指さないといけない」と清武が言えば、東は「この借りはW杯で返したい」と宣言した。強く、たくましい、戦う男の顔だった。 44年ぶりの五輪4強。その成果が色褪(あ)せることはない。試合後のロッカールーム。選手たちの嗚咽(おえつ)が響く中で、関塚監督も男泣きしていた。 「この2年間、本当にありがとう。おまえたちは俺の誇りだ」。言葉にならぬ涙声で、そう伝えたそうだ。 PR情報
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