銅決めたバックアタック=ライバルも一緒に―女子バレー迫田〔五輪・バレーボール〕
(時事通信)2012/8/12 0:01
姉の影響でバレーボールを始め、高校を卒業した2006年に実業団の名門、東レに入った。当時は五輪を目指したわけではなく、「社会人になってもバレーができる。トップ選手がいるという軽い理由」で決めた。
だが、「勢いで入った」実業団の世界は厳しかった。競技への取り組み方が学生時代とはまるで違う。結果を重視する意識も高い。「技術が下手だったし、下手なりの頑張り方さえ分からなかった」。甘さを思い知らされた。
バックアタックに取り組み始めたのは、入部4年目から。これが得意な選手は日本代表でも少なく、「他に自分の良さを見いだせない。自分はこれだ。これを武器にしよう」。練習を積み重ね、その年に全日本入り。ロンドン大会の代表にも選ばれた。
メダルを争った11日の韓国戦。先発出場し、得意のバックアタックを次々と決めた。「思いっきり打とう」。代表入りした時に決意した通り、コートで伸び伸びと躍動。チーム最多の23得点をたたき出した。
試合を終え、ユニホームを脱いだ迫田選手の上半身に、別の背番号のユニホームが現れた。補欠メンバー石田瑞穂選手(24)=久光製薬=の「13」。石田選手が帰国した後の中国戦から重ね着していたという。
五輪の予選で「コートの中でも外でもみんなと心を一つにするチームワークの大切さ」を学んだという迫田選手は、ライバルへの思いも語った。「きょうもずっと一緒に戦え、ミホの力も借りて勝てた」
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