李・韓国大統領:竹島へ 「暴挙、痛恨の極み」 地元、怒りあらわ
毎日新聞 2012年08月10日 大阪夕刊
韓国政府が10日発表した李明博(イミョンバク)大統領による島根県の竹島(韓国名・独島(ドクト))訪問。在阪の識者は「政治的地位を高めるパフォーマンス」との見方を示す一方、島根県では首長や議員らが抗議の声を上げた。駐大阪韓国総領事館(大阪市中央区)は警備の警察官で物々しい雰囲気に包まれた。
「両国が譲歩せず、領土問題としては解決できない以上、政治家は高い次元で有効利用を話し合うべきだ。人気挽回などに政治利用しているのは残念だ」。ノンフィクション作家の高賛侑(コウチャニュウ)さんはそう悲しんだ。
居住する大阪には多くの在日コリアンが暮らし、韓流ブームもあって両国の友好ムードは高い。大阪市生野区に住む食料品店員の在日韓国人女性(77)は「誰も住んでいないような小さな島のことでなぜこんなにもめるのか理解できない。日本も韓国も市民はお互いの文化に関心を持ち、いい雰囲気ができているのだからもっと仲良くしてほしい」と訴えた。