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【スポーツ】

浜田7安打6失点 愛工大名電が初戦敗退

2012年8月11日 紙面から

◇全国高校野球選手権大会<第3日>

愛工大名電−浦添商 2回裏、本塁打とスクイズで2点を先制され、マウンドで汗をぬぐう浜田=甲子園で

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 幕切れの時も浜田らしかった。涙はない。淡々と、しかし、少しだけ悔しそうな表情で振り返った。「直球の切れが良くなかった。でも、これが実力。実力不足です」。言い訳はしなかった。

 2回に浦添商4番・宮里に外角の直球を右中間スタンドに運ばれた。3回にもミスから招いた2死満塁のピンチで、右中間フェンス直撃の3点三塁打を浴びて5点差。打線が1点差まで追い上げたものの、7回に突き放された。7安打6失点で最後の夏が終わった。

 「いろいろ試して、うまくいかなかった。それを引きずってしまった」。昨秋以降、さらなる球の切れにこだわり、理想の投球フォームを追求。だが、そのうちに狂いが生じた。愛知大会ではトルネード気味のフォームで勝ち抜いたが、この日は足を真っすぐに上げるフォームに変更。しかし、打ち込まれると、再びトルネードに戻した。最速147キロの直球が、この日は140キロ。本調子にはほど遠かった。

 「浜田の調子が悪かったので、バックがこんなはずじゃないと思ったのがミスの連鎖につながった。5点差は大きかった」と倉野光生監督(53)。ことしは学園創立100周年の節目の年。センバツ8強と春夏連続出場で面目は保ったが、夏は勝利が遠い。夏の甲子園で最後に勝ったのは24年前。倉野監督も97年の就任後、6度目の夏の甲子園出場で今回も初勝利ならず。「浜田を擁しても勝てなかった。夏は難しい」と肩を落とした。

 浜田は初戦で甲子園を去るが、プロ側の評価は高い。中日の中原スカウトは「あえて辛口で言えば、この夏は最後まで修正できなかった。でも、素質の良さは認めている」。浜田は試合後、プロ志望届を出すと明言。「フォームを固めて、信頼される投手になりたい」と顔を上げて、言い切った。 

  (麻生和男)

 

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