◇楽天6−3ソフトバンク
楽天が3連勝。2回に聖沢の適時打などで2点を先制し、3回は失策の後の3連打で2点を加えた。4−3とされた7回には牧田の適時打などで突き放した。辛島は4勝目を挙げた。ソフトバンクの岩崎は2イニング1/3を4失点で9敗目。
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ハイタッチの手に自然と力がこもった。楽天が波に乗ってきた。2夜連続の4時間越えゲームを制して3連勝。ヤフードーム中に響くタカ党のため息の中、4位のソフトバンクにゲーム差なしまで迫った星野監督の声には“V字回復”に向けた手応えが浮かんだ。
「7回の2点が大きかったな。一時の点取れない病は14点(8日)、あれで治った」。連日のロングゲームにはお疲れのようで、首をグルグルと回しながら「取れる時に取らないからこうなる」と苦言も呈していた。しかし、これは期待の裏返し。上昇気流に乗ったからこその言葉だ。
8連敗を脱してから3連勝。一時のどん底は完全に脱した。ここ3試合はすべて先制。大久保打撃コーチが「実績があるのが打つとこういう展開になる」と言うように、松井や鉄平ら中心打者が打線を引っ張っている。
借金も「2」まで減少。首位の日本ハムとは5ゲーム差。5割復帰どころか、混パでの上位再追撃もみえてきた。
だからこそ、星野監督は勝ってかぶとの緒を締める。「先発が7、8回投げてくれないと救援陣が持たない」。闘将の注文がさらにかなえば、鬼に金棒。11日もしっかりと勝って、まずはタカから4位の座を奪い返し、V字回復を確かにする。 (川越亮太)
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