モモのセシウム移行ごく微量 県農業総合センター報告
東京電力福島第一原発事故により放射性セシウムに汚染されたモモの樹木内から果実や葉など新生組織へのセシウムの移行は2%程度にすぎず、果実へはそのうちの約3割とごく微量であることが分かった。この結果、モモの放射性セシウムは年を重ねるごとに減少することが推計される。福島県農業総合センターが9日、郡山市の同センターで開いた試験研究成果説明会で報告した。
センターが東京大と共同研究した。1月に伊達市のモモの苗木5本を採取し、東京大の温室で5月まで促成栽培した。解体、分析した結果、樹木全体に含まれる放射性セシウムの量は約9000ベクレルだったが、実際に果実に移行した量は61ベクレルだった。
この他、カリウム肥料やゼオライトの使用で農作物への放射性セシウムの吸収を抑制した研究結果なども報告した。
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