未公開株の詐欺被害者に対し、返還手数料をアフガニスタン紙幣に両替するよう持ちかけて金をだまし取ったとして、岐阜県警は９日、いずれも東京都北区に住む自称会社役員の萩原仁永（みのり、４７）、磯村幸太（２５）の両容疑者ら３人を詐欺の疑いで逮捕したと発表した。両容疑者は「知らない」と否認しているという。
県警によると、３人は共謀して１月１１日、未公開株で詐欺被害に遭った大阪府吹田市の７０代男性宅に電話をかけ、「私どもの株で迷惑をおかけした。返還するには手数料が必要で、アフガニスタン通貨で支払うことになっている」などとうそを言い、翌日、同市内の喫茶店で両替名目で６千アフガニ（約９千円）と引き換えに男性から３０万円を詐取した疑いがある。
萩原容疑者はこの詐欺グループのリーダー格で、未公開株の詐欺被害者の名簿を入手し、日本で流通していないアフガニスタンやイラクの紙幣などを悪用して同様の詐欺を繰り返していたという。県警は、被害は２０１０年以降、全国で少なくとも５０件、計約６千万円に上るとみている。