中国の葉詩文選手。
速すぎるそのタイムから、アメリカメディアがドーピングでは?という記事を書き、
中国メディアが反論、IOCも検査は陰性と言う発表をしたので
この件は無問題となりました。
中国側の反論についての記事はこちら。
五輪=葉がドーピング疑惑に反論、「外国選手なら奇跡と騒ぐはず」
そもそも最後の50m(自由形)のラップタイムが、男子の同種目優勝選手で
入江の目標でありライバルとされてきたロクテ選手を上回ったので、
さらには2位がアメリカ選手だったので、アメリカのメディアが気付いて
騒ぎ出したのがことの発端。
さてさて、男子を上回るタイムが問題になるなら、
採点競技における男子越えは問題にならないのでしょうか
フィギュアファンなら今回のこの騒動、思い出しましたよね茶バンクーバー
おさらいしておきましょう。
ヲタの皆様は目にも耳にもタコだと思いますので
今日は読み飛ばしてくれちゃってもいいかも
バンクーバーとその直後の世選のフリーの男子TOP3と女子TOP2の得点。
注意してほしいのは、グレー部分の女子2人の実際の得点表。
男子のPCSは、5項目の得点に2.0倍したのがPCS計。
女子はジャンプが一つ少なく、PCSは各得点の合計に1.6倍したのがPCS計。
(PCSで10点をつけたら男子は20.0、女子は16.0になるわけです。)
ですから女子の方がPCS計が低くなるのは当たり前です。
そこで、女子2人のTES基礎点に一番得点の低い3回転トウループ分の4.1を加え、
(GOEは0と考えそのまま)
PCSは係数を1.6→2.0に変えて出したのが変換後の点数。
5人を比較したTOPが赤字、2位が青字です。
比較動画などでさんざん見てきた点数ですが、改めておかしなことです。
フィギュアスケートでは、同じ技を跳べば、男であろうと女であろうと基礎点は同じ。
GOEの基準も同じはずです。
ところが、バンクーバーどころか世選までも、男女のGOEのトップは女王様です。
基礎点は一番低いにも関わらず。
ちなみに、4回転を入れていない世選3位のブレジナ選手と女子2名の
このシーズンのジャンプ構成を比較してみましょうか。(太字は後半ジャンプ)
ブレジナ→ 3A 3F 3S 3A+2T 3F+3T 2A 3Lz 2A+2T+2Lo
キム → 3Lz+3T 3F 2A+2T+2Lo 2A+3T 3S 3Lz 2A
浅田 → 3A 3A+2T 3F+2Lo 3Lo 3F+2Lo+2Lo 3T 2A
浅田の構成は男子並みと言えます。
何しろ3A2回、ルッツとサルコウは跳ばなくてもフリップが2回。
それに比べて女王様ったら2A3回ですよ
世選で女王様は最後の2Aはすっぽ抜けて基礎点なしの0点。
つまり、超低レベル構成で、ジャンプは6個しか跳んでいないのに
GOEはブレジナよりも1.4も高い。
ジャンプ以外の構成も近い浅田よりも1.68も高い。
オリンピックでは「4回転を飛ばずに出来栄えで金をかっさらった」といわれた
ライサチェクより7.76も高い。
性別年齢にかかわらず、同じジャンプを同じ完成度で飛べば
同じ点数が出るはずの採点方法でこの点数
いくら低難度とはいえ、男子よりも高く跳び、男子よりもスピードに乗って、
男子よりも速く回っていないとつかないはずのGOEがついてしまっています。
さらに不可解なのはもちろんPCS。
オリンピックでは、なんとすべての項目で男女含めてTOPの点数です。
どれだけすごい演技をしたのでしょう
100歩譲ってCHとINは主に表現力の部分なので
曲想に沿って感情を込めた素晴らしい演技をすれば
男子より高い点数が出るのはおかしなことではありません。
それでも演技全体に対する評価で、男子並みの構成を滑りきった浅田に
男子並みのPCSがつくのは納得できますが、
女王様に男子以上のPCSがつくのはどう考えても異常です
さあ、おさらいは終わりです
やっぱりおかしかったことは誰がどう見ても明らかです。
採点がおかしいのでなければ、実際に男子以上の技を
見せてくれたということになります。
採点がおかしいのでなければ、競泳の葉選手のように
ドーピングを疑われても仕方のないことです。
でも、日本のマスコミやスケ連は、日本選手が割を食った採点でも
文句ひとつ言いませんでした。
男子以上の点数がついたことに「単にノーミスだった」と言うことだけで納得して、
浅田がミスをしたのだからしょうがない、と言う論調一辺倒だったのです
これが2位に長洲やフラットだったら、アメリカのマスコミは間違いなく騒いだでしょうね。
今回の葉選手を叩いたように。
あることないこと書くマスコミは、世界中どこにでもいます。
しかし、そこから問題提起されて変わっていく世界もあるのです。
採点の不正にしろドーピングにしろ、怪しいものを怪しいと指摘されなければ、
検証さえ誰もしてくれないのですから。
また、ロンドンオリンピックでは良いお手本たちがいました
体操にボクシング。潔く負けを認めようとする選手たちの代わりに、
各連盟(コーチ陣)が、正当な手段を用いて正当に勝利を手にしました
柔道では、会場のブーイングが正しい判定を導き出した試合もありました。
浅田真央はThe ICE後のインタビューで
「北京が終わったらすぐバンクーバーだった」と言っています。
ロンドンが終われば、もうソチはすぐそこです。
私たちファンも、ぐずぐずしている場合ではなさそうです。
選手が不当な扱いを受けないよう、まずはスケ連に変わっていただきましょう。
ファンの声を届けることが手っ取り早いでしょう
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