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アフガン通貨両替詐欺 容疑の男3人逮捕、被害6千万円か
2012年08月10日09:32

 株購入などで損をした人を狙い、損害の返済手数料には外貨が必要だと持ち掛けて交換価値のないアフガニスタン紙幣を日本円と両替させる形で交換し金をだまし取ったとして、県警捜査2課と大垣署は9日までに、詐欺容疑で男3人を逮捕した。県警は、このグループが同じ手口で全国で50件、6000万円をだまし取ったとみて捜査している。

 逮捕されたのは、いずれも自称会社役員の萩原仁永(47)=東京都北区=、磯村幸太(25)=同=と、無職米谷敏夫(50)=埼玉県川口市、詐欺罪で公判中=の3容疑者。

 同課によると、グループは過去に未公開株で損をした人の名簿を不正入手。電話を掛けて「迷惑をかけて申し訳ありません。被害を受けた人には返済する」「返還手数料は外貨に両替していただくことになっている」などと言い、アフガニスタン紙幣を購入させていた。

 アフガニスタン紙幣は日本国内で流通していない。グループは、実際は1500円程度の価値しかないアフガニスタン紙幣を5万円余りの価値があると嘘を言い、金をだまし取っていた。

 だまし取る手数料が日本円だと詐欺と見破られる可能性が高いとみて、外国紙幣を利用したという。複数の架空会社の名前を使い分け、摘発を免れようとしていた。

 3人の逮捕容疑は、共謀し、今年1月11日ごろ、大阪府吹田市の喫茶店で、同市の男性(72)から30万円をだまし取った疑い。

 大垣市の女性(72)から相談を受けた県警は現金受け渡し場所に現れた米谷容疑者をことし1月逮捕。今月8日、新たに萩原、磯村両容疑者を逮捕した。同課によると、萩原、磯村両容疑者は容疑を否認、米谷容疑者は認めているという。

 架空の金融商品などを被害者に買わせて金をだまし取る「振り込め類似詐欺」事件の被害は県内でも増加傾向にある。今年は7月末までに43件発生し昨年同期比31件増、被害額は約5億円で約3億2000万円増となっている。