警察の免・停職83人…上半期としては過去最悪
産経新聞 8月9日(木)15時55分配信
警察庁は9日、被害届や告訴の即時受理と、不祥事の概要や再発防止策を全国で共有する制度の導入を柱とする対策をまとめ、全国の警察本部に実行を指示した。今年1〜6月に免職と停職の懲戒処分を受けた警察官ら警察職員は前年同期より27人多い83人で、警察改革が始まった平成12年以降、上半期としては過去最悪になった。
警察庁によると、免職は前年同期の16人からほぼ倍増の31人。停職は52人(12人増)に上り、年間で最も多かった14年の138人を上回るペース。また、減給、戒告を含めた懲戒処分者の総数は前年より39人多い205人で、9年ぶりに200人を超えた。
理由別では、窃盗や詐欺、横領などが52人(19人増)。飲酒による信用失墜行為や異性関係が36人(8人増)、公金や公文書の紛失、公文書偽造が29人(21人増)など。都道府県警別では、警視庁が28人で最も多く、北海道警が22人、大阪府警が15人と続いた。
昨年12月には、女性2人が殺害された長崎県ストーカー事件で千葉県警習志野署員が被害届の受理を先送りして旅行をしていたことが判明するなど全国の警察で不祥事が相次いでいる。
こうした事態を踏まえ、警察庁は(1)管轄外の事件でも被害者の届け出を受理し、ほかの警察本部や警察署と連携して対応する(2)被害相談の段階でも緊急性があるものは警察署長に報告し、署長が初期対応を指揮する(3)全国で不祥事データを共有することなど、12項目の対策をまとめた。
最終更新:8月9日(木)18時59分
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